『信長のシェフ』#1

主役が新人とはいえジャニーズアイドルで、こないだまで『相棒』に出てた俳優さん(重要人物とはいえ主役じゃないよね)、で、スマップの稲垣さん、端役じゃないですねこれ、結構連続で出て来るんだよな、という布陣でさらに志田未来っておいこれも主役級。

そんなだから背景にちゃんとお金掛けられないんだろうか、と思っちゃったんですが(見せ方頑張ってるとは思うけども)、ていうかそもそも深夜帯だよねこれ。題材からして夜には持ってこられないだろうけど。

 

で、結論から言うと面白かったです、料理人の「ケン」があれだね、現代人だけど普通の子ってわけじゃなくて、この年齢にしてはかなりいろいろ勉強してるんじゃなかろうか、ポルトガルの郷土料理ってそんな簡単には出てこないよなぁ。

当人が記憶を失ってるのでちょっとその経緯がわからないんですが、彼の働いてた店がちょっと特別なところだった可能性もありますよね。もともと熱意がある子っぽい描かれ方だと思うけど、さすがにちょっと当人の努力だけでなんとかなる域じゃない気もする。

信長っていういわゆる“日本人なら誰でも、ある程度の歴史的事実とともに知っている”人物を使っているからか、場面構成に必要な知識のみに絞って、必要なものに限ってはナレーションできちんと挿入してるのも面白いんじゃないかなぁこれ。

ていうかケンってこれ、ルイス・フロイスの出身地なんてのも知ってるのかな、いや一応イエスズ会系の宣教師って考えるとポルトガルってのは出てくると思いますが、それとも食材の歴史や料理のことを知ってるのもあくまで歴史知識の一貫? それは素ですごい…。

ただ、緻密に作ってるわけではなく、結構画面にも話にも荒さがある、けど説明する/しないところの配分とか結構これある意味「緻密」だよね、脚本と演出の好タッグだなぁ。