「鉄道線路のはなし」交通ブックス103、西野保行

読み終わってからなんとなく著者さんの略歴を眺めていたんですが、あー、この方、もともと東京都交通局にいらして、首都圏新都市交通、要するにつくばエクスプレスの会社に行かれた方だったのか、関東に話が偏っているのは慣れているんですが、なんとなく地域が偏っていたり地下鉄だとだいたい都営地下鉄の写真だったりしたので、多少の違和感はあったかしら(古巣なのでそちらの写真が手に入れやすかったんでしょうね)。

あと、平面乗り換えホームが山手と中央総武緩行線の新宿駅ってのはよく見る例なんですが、平行乗り換えの例が井の頭線と小田急の下北沢、井の頭線と京王線の明大前ってのは正直挙げられているのを見たことがなかったのでそれもちょっと不思議でしたw

特に使用してなくても京王線系だと結構話聞いてるのですが、地域離れると井の頭線って全然縁がないので案外この辺の人なのかもね。

 

本自体は法規で始まって、鉄道事業法と軌道法、それと鉄道敷設法なんかの話と、実際の運用における分類の違い。それからどのようにして線路が作られたかとかどのように土地が決められたかとか、貨物駅と旅客駅などの違いの話や。

後半になるとかなり駆け足で鉄道関係の構造物について、という感じ。

実例が出てくるものもぽちぽちあるんですが、挙げられてる内容そのものがわりとありふれた内容なので単調な内容っちゃあ単調ですね。特に地下鉄なんかだと建設に関してのトラブル中心に語られてる本が多いので余計にそう感じたかも。

レールなんかの話はそんなに長くないけどわかりやすかったんですが、どうもトンネルとか橋梁などの部分はいまいちだったかなー、どっちもそんなに読んでないんですが。駅の展開と流れが結構面白かったので駅の本で読みたかったかも。記述短かったしね。