「日本人なら知っておきたい日本文学」蛇蔵/海野凪子

日本人の知らない日本語』の人たちで(蛇蔵さんが絵担当でいいんだよね?)、女性2人だから、ということでもないのだろうが、どちらかというと取り上げられていた女性陣のほうが面白かったような印象、というか、男性陣はこういう切り口他にないでもないしね、ヤマトタケルなんてあれはもう事実を述べる以上に特に弄りようがないと思うので、どうせならもうちょっとマイナーな人のが良かったかなぁ、というのが本音かも。

ただ、本当に初歩の人たちに伝えたいってことだとこれでまあ妥当ではあるよね。

とはいえ、清少納言も紫式部も、そう大きく今まで知っていたことと逸脱しているわけでもないのに身も蓋もなくて面白かったなぁw

基本的に日本の女性ってだいたい清少納言派は紫式部派かに別れて、微妙にそうでない側には釈然としないものを抱いているのではないかと思うのだけれども清少納言が「悪口くらい言ってもいいじゃない」とまですぱっと言い切っていたというのはさすがに清々しいと思うだろうし、紫式部が後ろ向きで酷い目にあった過去から学のない振りをして、という抑圧された性格だったからこそあの世紀の名作が生まれたんじゃないかなー、というのもどっちに加担しててもやっぱり納得するんじゃないかなぁ。

実際には5年の差があったので出会ったこともなく、実際に会ってもまあ仲良くなれないんじゃないかなっていうのもわかる、でも紫式部密かに清少納言のこと好きそうwww

 

しかし安倍晴明とか源頼光とかって正直文学というよりは文学の題材というか…、なんかすでに生きてる間から半ば伝説みたいなものだったらしいのでいいのかなぁ。安倍晴明なんてのは異様な出世をしたことで有名ですね、白拍子の子じゃないかって話もあったなぁ。

菅原孝標女も可愛かった、というか、あんまり人事でもなかったかな、うん。