『住まい論’10』#2 東南アジアの開放的な住まい

第1回とは打って変わって大雑把に言うと氾濫源のほど近くで暮らす東南アジアの地域では、そもそも家が高床式になってまして「時期になるとこの辺まで沈みます」というのがちょうど嵩上げした床面のところだったり、かなり社会的に進んだタイでも「それでも数年に一度は沈みます」ために高床式が続行。

ただこっちの家では床下が有効利用されていたりとか、若干の違いがあるんだね。

他の“中庭”式の地域との大きな違いとしては、女系社会か男系社会かってところだったようなんですが、高床式の地域だとほぼ女系で結婚後に女性の家族との同居をすることが圧倒的(砂漠地域だと女性がそもそも身内以外の男性と顔を合わせてはならないって習慣になってるところも多いみたいですね)。

ただ、川の脇に集団で同じ形の集合住宅を作っていく地域では若干の女性優位の傾向があるようではあるものの、結婚後に暮らす家庭も男女がほぼ半々。そもそも集落を男性か女性かどっちが作ったのかもほぼ半々。

で、同じ集落の中でも頻繁に離婚や再婚が繰り返されて、子どもも実子には拘らない、と言われていたんですが、これはむしろ女系社会の特徴だよね。

(正直なこと言うと女系だと血統の証明とかいらないんだよね、母親はわかるw)

 

そもそも“外庭”の家の特徴として外部の環境に合わせて生きる、ということがまず説明されていたんですが、東南アジアはイスラム教徒にも関わらず(仏教徒もキリスト教徒もいるよね? 比率としてって意味かなぁ)精霊信仰の傾向が強いのだと言われていたのですが、これを一神教と対比して外部に開かれた世界観だから、という説明に。

微妙に割り切れないものはあるんですが、砂漠と比べて逆らっても無駄なのはわかるかな。