『住まい論’10』#13 地球環境と住宅

そもそも初っ端から「日本の建設関係で掛かるエネルギーは、全体の30%以上になります」ということを告げられまして、さすがにぎょっとしたんですが、あ、そうか、家庭用の光熱費、冷暖房や家電関係のエネルギー使用量に関してもここに含まれてるんですね。だったらそこまで驚く数値でもないのかな、とも思ったんですが、建設費がそもそも10%以上、そして建物を建てる段階で冷暖房に関してのエネルギーが結構変動する、と聞くと、建築との関係として語られること自体は理解出来ますねこれ。

正直、最初の時点で勘違いすることを見越したような解説がされていたので、その勘違いそのものも段階として説明する、という手順だったような気もします。

 

家庭でのエネルギー消費が、実は暖房が圧倒的だということ、例えば日本国内だと北海道が他の地域平均と比べて2倍(冷房費が非常に多い沖縄でも数%なのね、暖房費がほとんどないので北海道外の日本の平均を押し下げてます)近く。日本は比較的他の先進国と比べて暖房費が少なくて済んでいるらしいこと。

日本の建築物の寿命が先進国の中でもかなり短いことによる資材の損失が大きいこと。

アルミなどは建材として使用するためのエネルギー消費量がとても大きいのだけれども、これは容易に再利用することが可能だ、という観点で、古い建物からの回収を計ろう、とすることや、もともと環境負荷や建材にするためのエネルギーが非常に少ない木材の利用を考えたり、建物を最初に作る段階で将来においての使用目的が変更されても耐えられるように作ろうなどなど、いろんな考え方があるようです。

どちらかというとこの回に関しては盛り沢山でわかりやすい内容ではあったのですが、具体性がある内容というよりは一例を示す、という程度の触りで終わっていたのかなぁ。