「写真と地図で読む! 知られざる軍都 東京」洋泉社編集部

写真と地図で読む!知られざる軍都東京 (洋泉社MOOK―シリーズStartLine)

写真と地図で読む!知られざる軍都東京 (洋泉社MOOK―シリーズStartLine)

明治期に東京市内にあった軍事関係の基地は、もともと85%だっけ? の土地を占めていた武士階級が幕府とともに逃げ出してしまい、あちこち余っていたからだ、と前に聞いたことが多分関係あるのではないかと思うのですが(官僚が無料で住んでたり安く払い下げられたりしてました、今とはニュアンス違うねこれ)、それが大正時代を経てほとんどが施設の性質を変えてしまったよ、というのは大正末期の関東大震災も関係してるのかなぁ。

この辺はむしろ、残ったものがほぼないですし、内部事情から聞いてみたい辺りですね。

それと海岸にある、武器の射程範囲が変わってしまったために放棄されてしまった防衛ラインも、これも時代ごとにちまちま変化してるので流れで聞きたい気分w

前に読んだ多摩の軍事関連施設はほとんどが陸軍の航空隊と、その関係の工場などが主だったのですが(海軍のほうの航空隊の工場もこっちかな)、この本は東京市内から三浦半島などに展開している時代も性質も所属もだいぶごっちゃになった内容で、上の東京市内の施設なんてのはもはや残ってないことが前提で語られていたり、海岸だと他のものよりだいぶ古いにも関わらずほとんど丸ごと残っていたり、と結構な幅が。

近くの雑木林を整備する時に壊そうとしたけど用意した重機では堅くて歯が立たなくて一部は壊したものの残りはそのまま、その上に普通に木が生えてったよ、などと聞くと大雑把だなぁ、とも思うし、そうだよなぁ戦後だしなぁ、とも感じるしいろいろ複雑。

 

若干多摩でもあった民間からの強制収用の飛行場なんてのもありますし、王子や赤羽の辺りはやっぱり結構がっちりしてるな。海軍施設だと今も基地ってとこも多いですね。

代々木にあった飛行場で日本発の飛行が行われたよん(所沢の代打だったそうですが)、と聞くと時代変わったなあああ、としか思えない。代々木か、本気で怖いな…。