『現代日本の政治’11』#11 マスメディアと政治

マスメディアと政治の関係性についてはアメリカで主に1920年代から30年代に強力効果論(即効理論)、1940年代から50年代には限定効果論が論じられ。

1960年代以降に限定効果論の修正と中効果論、という内容に至り(正直これ、見たままだよね)現在の1970年代以降のメディア効果論は議題設定効果とプライミング効果(誘発効果)とフレーミング効果、という三点に要約されているようですが。

議題設定効果ってのはマスコミが騒いだことが政治争点になるってことだよね、プライミング効果は世論操作みたいなニュアンスかなぁ。で、フレーミング効果ってのは議題を設定したことによって政治家が評価されるみたいな、一つの流れを作るというか、自覚的にやってしまうと正直マッチポンプ状態だよねこれ。

この時の例えに使われていたのが小泉総理大臣と「郵政民営化問題」だったんですが、日本でもっとも上手くマスコミを利用した例だったみたいです。過去には田中角栄さんとかね、ポピュリズム型政治家って呼ばれたりするよね(民衆迎合型というか)。

残念ながらこの回の冒頭で出てきた田中角栄氏の一つ前の時代の佐藤栄作首相はテレビへの信頼度が高かった割にはテレビには好かれてなかったんだよねぇ。アメリカだとニクソン大統領とケネディ大統領の時にちょうどラジオからテレビへの転換期が起こり、ラジオの寵児はあっさりとスマートな外見のケネディ大統領にその場を奪われたとか、なんとか。

 

どっちかというとマスメディアというより、民衆側とメディアとのもともとの関係性が政治にも反映するというだけであって、政治独特の事情ではないっぽいよな、全体的に。

他にもメディアは集団行為問題や政治的企業家を生む、とも言われてましたが、まあやっぱり強力であっても所詮道具なんでしょうね、使い方次第って気がするわ。