『環境工学’13』#4 水環境保全技術(2 水質総量削減と水域内対策

この回は比較的実践的な話が多かったんですが、実例みたいなものがあんまり出てこないんですよね、この次の生物環境の改善に触れた5回で沖縄の離島のサンゴ礁の人工繁殖みたいなものが取り上げられていたんですが(なんでも三菱重工がそこから十数キロ離れた桟橋でサンゴが自然に繁殖していることに気付いたのがきっかけになったのだとか)、それを見る限りはどちらかというと、具体例を取り上げるには制約があるってことかもなぁ、と。

基本的にここの講義ではまず問題点があって、それに対しての対策を大掴みで立て、取り除くべき、減らすべき(どっちもありますね、うん、急性毒物は抜いて下さいw)物質を決め、その数値を決めるところまでを進め、その影響をどのような形で検査するか、ということまでを決めるまでがまず前段としてあって。

その物質を減らす、実際の環境への影響を評価する、ということが結構はっきりと別れているなー、というのが特徴なような気もします。この回がやたらと細かく、ただ実例ではなかったのは、そういう一貫なのかもね、あちこちでいろいろ試行錯誤してる段階というか。

浄水やろ過そのものはお金を掛ければ出来るし、むしろこれは数値として簡単に試算出来るのだけれども、必ずしもすればするほど効果的、というわけではないんだよね。

 

水質総量対策というのは排水全体の物質、これは何度かの講義で出てきてますが、「全リン・全窒素」が最初は対策には入っていなかったという結果からのフィードバックはあり、金銭的制約はあるものの、物質量そのものを減らすことはすでに技術的に可能。

水域内対策は、現地というか実際の水場から見た実践的なもので、河川だけは上手く行って人間の使用するための各種用水の水質にまでは戻せたけれど、次の段階、環境の浄化はなかなか上手く行かないようです。相手が生き物だし、それ自体は当然なのかもね。