『美の壺』選・横浜 後編

この回は前回と打って変わって横浜の伝統工芸、と言ってもあくまでも西洋の洗礼をいち早く受けることになった横浜で生まれた独自の文化、というより欧米と日本の産業の相の子のような工芸品について、でしょうか。

正直横浜家具だけを美術の番組で聞いたことがある、という程度だったんですが、よくよく考えてみると実物を見てるっちゃあ見てるんですよね。

横浜家具はもともと外国人居留地からの依頼を受けた日本の職人が西洋家具のような曲線を実現するのに複数の湾曲したカンナを使い、そのためにヤスリで仕上げる西洋家具とはまた一味違ったスリットと呼ばれる部分が特徴になったとか。ただこれ確か、技術取得が難しすぎて存続危ぶまれてるって聞いたことある気はするなぁ。

とはいえ、ほとんど偶然の産物として生まれた経緯考えると続いて欲しいよなぁ。

 

横浜シルクは輸出品として絹製品が大量に横浜で作られたことに端を発してまして、最初は木版画の技法を使っていたもののだんだん捺染と呼ばれる版画の技法により、細かいプリントへと変貌していったのだとか。

これ八王子絡みの歴史の話で横浜に生糸運んでるんだよー、というのを聞いていたんですが、そっか、横浜でそこまでの形にしてから輸出してたのか。

横浜焼きはあれです、細かい小動物などが陶器で焼き上げられているという独特のもので、これは横浜とは直接関係ない職人の話として聞いたことがあったんですが、その人物が横浜にいたんだよ、と言われると、それは確かにそうだな、と思いますね。

カエルとか海老とか水産物とか、あくまでも芸術ではなくて工芸品、蒔絵を描いたティーカップなんてのもあるんだね、あ、ちょっといいかも。欲しいなぁ。