「ヒッコリー・ロードの殺人」エルキュール・ポアロ26、アガサ・クリスティ

 

正直、ポアロ氏がミス・レモンを雇っているということに気付いたのも最近ですが(何冊くらい前だっけか)、ヘイスティングスさんはたまにふっと涌いて出るだけ、のわりにしょっちゅう恋しがられてますが。ジョージさんという執事もいるらしい(従僕かな?)。

ともかくも、外見がいまいちな変わりに超有能であるミス・レモンが。

なんか書類の処理を間違えている、ということで、ポアロさんは彼女の姉が困ったことがあるんだよ、ということを聞きだし、書類のために(ミス・レモンのためじゃねぇのかよ)、その事件に乗り出すことにしたわけですが。

 

彼女の管理する学生中心の寮で、とるに足らない小さな物が次々なくなるというような小さな小さな事件が起こっており、警察に届けても書類を受け付けてくれるのが関の山ではありましょうが。確かに頻発すると身内としか考えられなくて気分が悪くはなるでしょう。

で、ある日ポアロさんは犯罪学の講演、と銘打ち。

警察に届けます、と高らかに宣言したところ犯人の女の子が名乗り出てきて、その前に「女性特有のコンプレックスがどうたらこうたら」という男の子がポアロさんのもとで演説、挙げ句の果てに二人は結婚を前提にお付き合いすることと相成りましたとさ。

(俺が救わなきゃ! みたいな発作のようなものらしい。)

どうも前後して考えると女の子の策略らしいんですが、そこまで考えるようなタイプではなさそーだなぁ、ということで謎は残り、ついでに幾つかの品物は知らない、と言っていましたらば、どういうわけか翌日、彼女は死体で発見され。

その場には偽の遺言書(別の手紙の切れ端)。

さて、そのありふれた学生寮になにがあるのか、というような話。犯人大っ嫌い。