「進化する東京駅-街づくりからエキナカ開発まで」交通ブックス120、野崎哲夫

正直最近完成した「東京駅の復原」関係の本はぽちぽちと出ているので、どちらかというと専門色の強いイメージのあった交通ブックス(鉄道法令の本って普通あんまりない)にしておくか、と思ったんですが思ったよりあれだ、パンフレットみたいで、うーん、だったら写真が多くて短くまとまった旅行社系やムックのほうが良かったなぁ、というのが正直なところ。

もともと中央停車場という名前で計画され、完成したのは大正3年。

後に三菱に払い下げされた丸の内(江戸城の一部が地名の由来、売却も駅作る資金じゃなかったっけ)の地に作ると決められるまでにも紆余曲折があって、そもそも新橋(今の汐留)と上野(東北系路線の起点)の間が市街地だったので路線が通せない時代を経て、開業した時点では皇居側の丸の内口しかなく、ど真ん中に皇室専用の入り口があるという謎仕様。

私の年齢だと八重洲口との行き来にだいぶ泣いた記憶がありますね、新宿駅までJR高速バスが来てない時代があったんだよ時間潰すの大変だったしあそこ。

コンクリ移行期でしたが煉瓦造りのいささかの時代逆行だったものの関東大震災は乗り越え、東京大空襲で屋根部分が被災し、むしろ馴染みが深い三角屋根姿に。

東京駅再開発に際して完全に建て替え高層化するっていう案もあったようですが、まあ良かったんじゃないでしょうか、結構いい観光スポットになってるらしいしね。

 

という歴史部分に興味があるもののこの辺はわりとさらっと終わり、“グランスタ”を中心にした「24番目の区」を目指す構想を! という壮大なプランを延々と聞くことになりました。ぶっちゃけ新宿駅系なので新宿駅のが先だろww と思いながら読んでいたりしましたすみません、どうせなら打倒新宿駅とかのほうが良かったな(まあ池袋渋谷の順だけどね)。来年の100周年も盛り上がるといいよなぁ。