「多摩川自然めぐり-美しい生きものたちとの出会い」藤原裕二

正直身近で縁のある川というと、広域水害指定された渋谷川と、暗渠化された玉川上水開渠部分、というあまりにもお粗末な惨状なんですが。よく考えたら中央・総武線と平行してる神田川忘れてたわ、あれもだいぶ綺麗になりました、水が黒くないし!

(この本にも1970年代のって話少しありましたね、一番酷い時期は知らないんですが、回復しきってるとは言えない状態を生きてきたのでもともと川に良いイメージがない。)

多摩川っていうと、最寄り私鉄で越えるものですね、よく台風の時とかに徐行運転になってたりそこでぶち切られてたりするあれですよね。んで、それがどっから来るかというと奥多摩のほうからだそうです、さすがにあちらはちょっと、遠くて行けないですね。

高尾山も、あまりにも有名あまりにも人出が多いところなのでこの著者さんも舐めくさっておられたんですが、実際行ったらやっぱり騒音とか微妙に聞こえるんだよね、植林も多いし、でもなんか、微妙な状態で踏みとどまってる不思議な土地なんだよな。何回か行ってすっかり嵌まっておられましたよね、なぜかモモンガいるし。

というか、正直、高尾山まで南下して来ると土地勘もないでもないんですが、奥多摩の地名はそれぞれの違いが語られてはいるもののさっぱりわからず。

著者さんは著者さんで高尾山くらいが無心な自然散策の限界点で、あとはどうしても開発と自然回復工事の狭間という土地柄のため、苦言めいた内容が多くなってしまったかなぁ。と。

 

この本読んでる最中にも小平市玉川上水に絡む騒動があったんですが、なんかよく似た感じの話があるなぁ。南山(京王の稲城駅近くらしいです)だの小金井市だの。

まあでも、川面が泡立つほど汚れてたところから再生したってこと考えると、そこまで絶望的でもないんでしょうか。開発してからの自然再生の繰り返しが無駄すぎってのはさすがに同意するしかw