「日本の神様と神社-神話と歴史の謎を解く」恵美嘉樹

日本の神様と神社-神話と歴史の謎を解く (講談社プラスアルファ文庫)

日本の神様と神社-神話と歴史の謎を解く (講談社プラスアルファ文庫)

 

 

ほぼ同じテーマの同著者さんの「全国「一の宮」徹底ガイド」が面白かったんですが、うーん、こちらはちょっと内容が堅いというか、定番のものかな、という気もしないでもないかな。時代や地域が散発的に書かれていて扱っている項目がこれだけあってまとめて読めるというのは大したものだと思うんですけどね、あと素人でも読めます多分。
(ただ、この本で興味を引き出すという体裁にはなってないかもなぁ、知りたい神社や神話なりがあってそれと歴史との関わり以外も読めるとは思います。)

 

誰でもある程度は知っているイザナミイザナギから始まって、アマテラスやヤマトタケルなどを経て、国譲りの神話を語って、ぽちぽちと神話と歴史が絡んでいる可能性が、ということを言及しつつ時代が下って行くわけなのですが。
住吉神社なんかは正直「一の宮」の本のほうが詳しかったな、あと八幡神社もそうですよね、どちらというとどうも起源が曖昧なのかなぁ? 出雲大社にもともとアマテラスがいたものの、同居がまずいってことになって追い出されたのがオオクニヌシじゃなくてアマテラスだったってのも、詳細はわからないながらなんとなく元がありそうだよねこれw
ちょっと知りたかった大國魂神社(東京の府中、元武蔵国府のとこにあります)のことも、あちこち回るのが面倒だから有力6社をまとめたとか、多分祭神地元の人とか、歌垣は合コンみたいなものだねとか、暗闇祭りはもともと深夜だったけどさすがにまずいよねって夕方からになったとか、いつ出来たのそれ誰が言ったのよくわからんww
この本の曖昧なところや体系だってない部分は、もともとそういうものであって、特定の思い込みで語ってはいない分、逆に誠意あるからこそなのかもしれませんね。もっと土地に根ざした本出してくれないかなぁ、絶対そっちのが面白いと思うんだけど。