『週刊 ダイヤモンド』2013年7月20日号「鉄道新発見」

まあ表紙を見てもわかるが東急東横線東京メトロ副都心線の直通に関してがメインの特集で、大雑把に言うと鉄道マニアと流通まで守備範囲の人間には特に新味はなかったものの、わりと良くまとまった内容でした。とはいえ、あくまでこれは片面の見方(要するに事業者側の希望と計画)なので、若干楽天的な気はするかな、もちろん経済誌としてはこれもこれで正しい扱い方だと思いますけどねー。
(地方誌だとか鉄道関係雑誌だと両面から見るから、そこと比べてしまうとちょっとね。)
沿線地価の話や、今後の展望の話、東京スカイツリー関連の土地が思ったよりも影響が長く続いているね、だとか、リニア関係ではなく2015年を予定する北陸新幹線の話や、ベビーカーに対しての扱いの変化など、ちょっと物珍しい記事もあったのだけれども。
正直個々の全体的なボリュームとしては微妙かな? 関西事情のあべのハルカスなんてのはどちらかというと経済誌の評価としてもうちょっと切り込んで欲しかった気もする。

 

特集外ど面白かったのが短い記事ながらキリンビバレッジの海外事業部がようやく軌道に乗り、定番商品が非常に薄く、ヒットを連発し続けなければならない体質が不安定であり、その態度から「公家」と呼ばれているということが紹介されていまして。
定番商品の薄さとヒットを狙わなくてはならない体質はともかく、余裕のある態度こそが海外事業部では有利に働いたんだろうしなぁ、と思わせる部分もあってなかなか面白い。記事の中だけでいろいろ考え込ませてくれるってのはいいよなぁ。
鉄道の話でもそうなんだけれども、単発の企画と継続力ってのはどちらも必要であって、個人的には継続していくものもきちんと言及してくれたほうが全体の構造がわかりやすくなると思うんだよね。単発の企画に関しては、雑誌ではその評価こそが聞きたいよな。