「〈渋谷〉の神々-ターミナル都市に息づくカミとホトケ」渋谷学ブックレット3、石井研士・編

この“國學院大學渋谷学研究会”というのが発行元ということでいいのかな? よく見たらそもそもこの本値段もISBNコードも付いてないんですね(渋谷区内の図書館に所蔵されていたので借りたものなんですが)。
まずそもそも渋谷というのはどこを指すか、というところから始まりまして、まあ私は渋谷区にちょっと長く住んでるんですが、渋谷区の提示する範囲がやたらと広いんですよね。メディアなんかだと概ね渋谷駅周辺なんですが。
そもそも「渋谷」という地名が江戸の頃にある程度広く知られたのは「渋谷金王丸」の伝説がきっかけでね、と聞いてしまうと、曖昧なわけだなぁ、としか思えないww
渋谷はそもそも宿場町ではなく、今の渋谷そのものは大山街道という道とのちの山手線の交差地点なので、若干歴史的な施設とはズレてしまってる感はないでもないですね。まあ近代にはありがちなことではありましたが。
(この大山街道の都心側の先の部分まで大きな意味で渋谷って呼んでるのもわりとよく見ますね、青山とか辺りまで含まれてたりするんですが。)

 

という説明はとても面白かったんですが、正直、神社仏閣になると渋谷駅周辺のほとんどが金王八幡神社のテリトリーで(平安時代の創建という伝説があって源氏との関係は確かなようです、というか名前の由来がそもそも源氏の人らしい)、江戸の頃は「朱引」という市街地の外側だったので近代の頃に内地からの移転が続き、小さな神社仏閣が数多く。
パルコや東急百貨店が屋上にもともとあった神社を移転してるよ、みたいな話で打ち止めかなぁ、というかむしろ國學院神道の大学ですね、代表的な2校のうち一つ)のキャンパスのほうが重要な気もしますが、いろいろ他所では聞けない話多くて良かったな。