「水路をゆく」イカロス・ムック

とりあえず今の時点で私が興味があるのが多摩川水系と、あと荒川と隅田川などの構造物と(対策関係で結構がっつり話を聞いたので)、かつての用水路跡地などの暗渠、江戸城のかつての外濠の痕跡、それとまあせいぜいが銀座などの橋の話くらいでしょうか。
意外と挙げてみると数が少ないわけではないんですが、この本の中だとそこまで比重高くもないんですよね。いや地域はほとんどが東京近郊なんですが、なんというか川を構成するための各種施設みたいなところが短くまとめられていて、それだけ示されてもよくわからないというか、東京の川クルーズなどで見えたものを順に挙げていくような内容の時は面白く感じられたんですが、要するにどうにも実感が湧かなかったのが敗因かなぁと。
とはいえそれら知識を積み立てたあとに読んだ水辺の歴史はものすごくすんなりと頭に入ってきたけどね! やったぜ。あと荒川放水路の工事に関しても、何度も記事を見てきていたものの微妙に歴史的として出来事が頭の中でつながってなかったんですが、水路そのものに詳しい人がまとめてくれてるとやっぱり違いますね。
明治の終わり頃から土地買収が始まって、関東大震災などを経て大正13年に通水、昭和5年に完成。工事責任者の方が頑丈に作りすぎているのでは、と言われていた構造物も、その間に関東大震災を挟んだのでその有用性が認められたのだとか。しかし本当に丸々大正を工事してたんだなぁ、この地域。

 

しかしよく考えたら私、それぞれの水系に関しての知識が欲しかったのに読んでるのが延々と水廻りの整備の話だったので、求めてたものと最初から違ったんですね。川とその周囲の開発の歴史なんかでだけ一部合致してたのか。
もうちょっと早く自覚して折り合い付けて読みたかったです、残念だww