「都電跡を歩く-東京の歴史が見えてくる」小川裕夫

タイトルに反して街歩き系の本ではないんですが、というか、現地に行けばわかるのになぁ、ということが一部あって苦笑いw(乗換えで混乱がないもなにも地下鉄の駅がものすごく閑散としてるんだよね) いわゆる鉄道マニアの方ではなくて、そちらだときちんとした資料付きで知られてるようなこともご存知ないようで、その上で果敢に謎に挑んでおられるのでなんというか…まあすごく有り体に読んでて疲れました。
西武軌道の軌間地方鉄道法っていう当時の法律での開業だからですね。
(他の市電系の路線とは時期が違うんですよ、「この」法律を知らない分には仕方ない範囲だと思うんですが、管轄って概念がなさそうだったのがさすがになぁ。)
(繰り返しますが謎に果敢に挑んでいなければ気にならないです。)

 

ということが非常にぽつぽつあって疲れたんですが、鉄道マニアの類でなければそれぞれの街の話が端的によくまとまっていてけして悪い本ではなかったと思います。
道の話なんてのはこれだけまとまってるの始めて見た、内濠(江戸城の)が環状1号で2号は通称「マッカーサー道路」、これ、ご当人がGHQに敗戦国に豪華すぎると潰された計画のためその名称は正しくないって言ってましたが、確かおべっかのためにそう呼んでたって聞いたことあるようなw 環状3号は池袋を通る17系統が通っていた“播磨坂”にのみ痕跡を残していてほぼ存在せず、4号は不忍通り、5号は明治通り、6号は山手通りなのだとか。あー、なんとなくわかりますね、へー、面白い。
今の都電荒川線のワンマン化や池袋で経路などの計画が上がっているLRTなどの話や、うーん、最近の話は結構面白かったんですけどね。超低床だと都電に乗り入れは出来ないよねって言われたら確かにそうだなぁ。なんの人なんだろ、この著者さん?