「ペンギンが空を飛んだ日―IC乗車券・Suicaが変えたライフスタイル」交通新聞社新書058、椎橋章夫

 

スイカの登場時期は確か東海地方から東京に出てきた頃で、自動販売機に長蛇の列が当たり前だった光景が、ICカードの登場によって少しずつ減っていったのを薄っすらと記憶していまして。パスモの発売の時はそれこそどうも一番熱心な(京王線新宿駅でイベントやってたのか、いや覚えては、ないかなぁ? 微妙)私鉄の沿線民だったせいか、スイカを使いながらパスモの補充を待っていた記憶があって、当時「買ったよー!」という人に自慢された覚えもあるかな、なんでパスモがいいのかはよくわからない、機能はスイカのが上だよなw
(スイカにしかない機能のために何度か乗り換えてパスモにも同じものが導入されると戻る、ということを母娘で繰り返してまして、全く合理性がないとは思う、認める。)

 

そもそもスイカよりも前に香港ではICカードが存在し、けれどそれは定期券の概念がないために簡易のクーポンのようなシステムで、電子マネーは数度のチャレンジを経ても全く定着の様子を見せず、私鉄ではパスネットが導入され、というような時代。
もともとバッテリー式のカードから始まってそれでは駄目だ、ということでバッテリーロス、非接触のカードなのに「タッチ・アンド・ゴー」という合言葉で数秒の読み取り時間を稼ぎ、行動パターンを変えて貰うことに成功し、JR東日本をこの直接の利益がないこの事業にどうやって引き込むか、ということから考え「メンテナンスコストの削減という方向で説得しよう!」等々、なんだろう、一つずつすごくしっかりと思考を踏みしめて行く人だよなぁ。
ところで本の後半がなんだかんだとパスモの全国利用開始までの結実になっちゃってたんですが、(正直類似品後発の)パスモに対しての好意的な対応はこの人が源泉だったのかなぁ、と思うとなんだかちょっと面白い、すみません、お世話になってますww