「江戸東京歴史散歩(2 都心・山の手編」江戸東京散策倶楽部

これの1巻で主に東側の下町(ってももとは江戸の市外地なんですが)や千代田区やら皇居なんかの東京駅辺りまでを触れて、この巻では港区や品川区など、千代田区と同じくお屋敷街や大使館なんかが多い印象なんですが、要するにかつては大名屋敷とか武家屋敷とかそういうのがあって今でも敷地が大きいってことなんでしょうね。
で、山の手っていうと今はそれこそ港区の高級住宅地のイメージの人も少なくないと思うんですが「野暮な山の手」というコラムがありまして、要するに大名の参勤交代に伴った来た田舎侍と町人の対比として語られていたりとか、明治の頃に武士が国元に帰ってしまった結果の単純に人がいない土地だとか、ああ、意外と意味が確定してるわけでもないのか。
で、豊島区が駅が作られるまではほぼ平野だったという池袋、新宿区はかつては宿場町である内藤新宿があったくらい、で、そこを通る甲州街道はまだしもですが青梅街道は農村でしかなく、渋谷などは鎌倉時代の頃には渋谷氏って豪族がいたようなんですが、江戸の頃にはむしろ渋谷金王丸くらいしか名前が知られていなかった、とか。
この辺の新宿や渋谷くらいまでが江戸の朱引、市外地で、目黒区なんかはもう完全な郊外だよなぁ、田園調布なんてのもそれこそ鉄道がきっかけで開けたと言われてる代表地だし。

なにが言いたいのかというと、あんまりなんにもありません。
この地域だとこの本に限らず妙にあちこちで斉藤道三と「蓑がありません」と花を差し出すことで暗示した美少女の話だとか、番長皿屋敷とか八百屋お七と火事の話が出てくるな、と思っていたんですが、そうか、いまいちネタに乏しかったのか…、と再確認。
そのわりにというか、神社やお寺がすごく多いような気もするんですが、関東大震災のあとに移って来た土地だったからかなぁ。次の巻はもっと西行くんだよな多分。