「信長の親衛隊-戦国覇者の多彩な人材」谷口克広

信長の親衛隊―戦国覇者の多彩な人材 (中公新書)

信長の親衛隊―戦国覇者の多彩な人材 (中公新書)

 

 

あれ、この著者さんの中公新書の本ってこれが最初でいいのかな? もうちょっと基本的な内容になるかなと思っていたんですが、えーと、大雑把に小姓がメインで馬廻に触れて、あと同朋衆とか右筆とかその辺が出てきた本でした。
だいたい全体的に親衛隊って表現すれば案外わかりやすいのかこれ、あと近習とかね。
基本的には馬廻が上、というか独立していて(騎馬兵を100名くらい抱えてるような場合はまず馬廻だろうね、と言われてましたがその場合は地位と部下は無関係ぽい、単独の人もここに含まれてるようです)、小姓はその名前の通り比較的若いんですが、これは主君によって結構扱いが違うっぽいよね。
というか「第一世代」って言われる小姓の人たちが70とか超えてるんだけどw
そのまま受け取るとなんか意味がわからなくなるんですが、そもそも初っ端から「信長公の母親から仲介の依頼をされた」と言われているので、れっきとした政治力持った存在だよなぁ確かに(で、第三世代が活躍する頃になると結構なお歳に)。
第二世代はどうも武勲絡みで、なんかある時点で味方の武将かなにかを斬って何人か行方不明になっていたり病死したり。第三世代の中に有名な「森蘭丸」がいるのですが、この人のこの呼び方は実際に当時にされたものではないんだってね、講談の呼称っぽいな。
一応きちんとした記録が残っていて、登場時点の15歳という年齢にしては確かに非常な大役を担っていて実際生きてたら重臣になったろうな、と言われてるらしいね。
つまり話がほとんど存在しないから名前わからないエピソードとかくっ付けられたのか。

それぞれの話が特別面白いわけでもないんだけど、全体的な信長の治世に関しては伝わってきたかも。小姓の第三世代が戦わないのって第二世代が戦死してるせいかしら…。