「京急400・500形-大型吊り掛け駆動車の生涯(下」RM LIBRARY-175、佐藤良介

京急400・500形(下): 大型吊り掛け駆動車の生涯 (RM LIBRARY 175)

京急400・500形(下): 大型吊り掛け駆動車の生涯 (RM LIBRARY 175)

 

 

もともと戦前の時点でまず「大型化」し、それから幾多の事故を経て木造車体が鋼体化して(これ、単純な技術の歴史としてはわりと何度か聞いてたんですが、木造だったから事故の規模が大きくなったって語り口調なのは初めてだったな)、色はその以前から湘南風などを経て今の赤い一色、白帯の太さが変わり。前面の窓も徐々にかな?
都営地下鉄浅草線・京成線との乗り入れを経て運転士のドア扱いが車掌へと変わり。
吊り掛け駆動はカルダン駆動に代替わりするも、10年くらいは両立していたってことになるのかな、空港線が最後に吊り掛け駆動更新車が使われていた路線のようですね。
(なんでかなって思ったけど、よく考えたら京急ってむしろ路線の形がもともと軌道なので、カーブが多いからそのせいで高性能が要求されるんだった。)
で、台車なども変わったよ、内装も徐々に変わったよ、ということになるとそれこそ400形ってほとんど全取替えになってるみたいなんですがw
ただこれ、ある意味では試行錯誤をこの車両、ある程度初期の大型車で実装し続けた、と考えたほうが状況がすっきりするような気もします。それでもやっぱり車両のサイズは変えられないんだなー、もしくは、車両のサイズが一番変えにくいってことなんじゃないかな。

後書きにこの後もブレーキが変わっていたり、車両の素材がそういや一旦はアルミ車両を試してたんだっけ京急さんとこ。それからさらにステンレスになったり、塗りも今は赤い帯に変わったりしてますが、だけどやっぱり、このさんざん手を入れられた400形が行き着いたところが一つの到達点だったんじゃないかって気もするかなぁ。
ここのシリーズで時々こうやって戦中・戦後史を切り取ってる本があるんですが、鉄道会社ごとで括りが違うのは楽しいなぁ。細かいこと自体がわかるわけではないんですけどね。