「騎兵と歩兵の中世史」歴史文化ライブラリー184、近藤好和

そういやいまいち中世という時代がピンと来てなかったんですが、あああれか、いわゆる律令制の成立くらいからになるのかな? 防人とその派遣先だった九州の大宰府(大雑把に対大陸の入り口で当然防衛拠点にも)くらいしかある程度なり把握しているとは言い難いんですが、物の本でも「中央」としか呼ばれてなかった中央政権だったんですが、対外方針に関してはわりと共通していたみたいだからなぁ。
で、個人的には前から防人の異様な強さが気になっていたんですが、ひょっとしたら騎馬兵だってこともありえたのかなぁ?
いや、それが直接語られていたわけではないんだけども、近畿辺りで兵の徴集をして騎馬兵がどのくらいいたのかは疑問、と言われていたものの、当時の東国だと普通に馬の産地だしなぁ(わりと平べったいので多分馬使うには不都合ないよね)。
防人の強さというのは「防人の徴兵が行われなくなったので、大宰府自体が維持出来なくなった」というわりと目に見える内容らしいですよ。この本じゃなくてすみませんw

というより、要するに徴兵の状況や武器の貸与などに関しての記録はあるものの、まずその意味が正確に読めるわけではないということだと読むべきみたいです、この本は。
騎馬兵の割合もわからないし、刀や弓は私有が認められているものの槍や鉾に関しては私有が認められず、そのために官制ということになっていたのではないとか。あくまで記録から分析するしかないんだね、槍や鉾は集団でない限り意味がなかったからではないかと言われていたものの、正直どうなんだろうその辺は。
あと日本で「槍」と翻訳した海外の武具は「ほこ」だ、という説が理解出来ないわけでもないんですが、そもそもそこの境い目が曖昧? という結論になりましたすみません。