「菌と世界の森林再生」小川真

すごく大雑把にこの方は「根っこに宿る菌」(いろんな種類があるみたいなんだけどね、植物と相性のいい根菌ってのがいるみたい)(キノコもその一種で、マツタケの研究者としてスタートされたのが筆者さんだって)によって、世界での植林を成功させよう、みたいな研究所に属していた方で、途中で所属が変わっているようなのですが、やることはあんまり変わってないみたいだよねー。
あんまり知らなかったんですが、関西電力が結構偉いよねぇこれ。一部の技術で二酸化炭素排出権取引が絡んでくることもあるんですが、他の業者と違ってだいぶ粘りがいいというか、投げ出さないの偉いよなぁ。あと石油関係の人たちが、時々業界の事情によって消えるけどわりとお付き合いが良く(まあ義務もあるんだろうけど)、製紙業界がなぁ、うーん、どうもなんか、口先だけで適当な植林やったあと、どこ行ったの…。
どうも代替材料のナフサを先陣切って叩いてたから印象良くなかったんですが。ていうか関西電力確か木造建築のほうでも褒められてたな、ちゃんと記憶しておこう。
というか著者さんも、かなり分の悪い案件を関電に持ち込んで「金の無駄じゃん!」とか怒られながらもやり遂げてるのでこれかなり信頼してるわ、面白かったww

もともと根菌というのは全体的に純粋培養が難しく、その上あくまでも植物との共生関係によってしか効果がわからないので手探りの部分が非常に多いんですが。
いると丈夫になる、というところまではわりと定式化して認められてるみたいですね。
同じ種類の樹木の林が近くにある場合は特になんもしなくてもいいよ、とか、取り扱いしやすいキノコと一緒に植えるよ、炭に窒素固定菌が住み着くよ、とか、わかってる範囲で失敗しても懲りずに飽きずにやるだけだなぁ。専門家よりも熱心な馬鹿が役立つのか。