「日本金融制度発達史」教育社歴史新書 日本史141、後藤新一

明治2年の時点での為替会社というのをこれを読むまできちんと知らなかったんですが、兌換紙幣にしたところいわゆる取り付けにあって一瞬で破綻し(幕末に乱造された紙幣を金に取り替える手段にされたってことだよね)(そもそものちの安田銀行の言ではないけど「予測しているべき」だよなぁ)、で、その後、国立銀行条例が出来たものの政府の期待に反して4行しか作られず。
挙句の果てに第一国立銀行でごたごたしてるんだよなぁこれ…。
第一国立銀行が三井組と小野組の手を離れた結果、そもそも私立銀行に関しての規定がないままに三井銀行が成立し。その後、兌換紙幣の義務から信用紙幣へと切り替えられたり資本金の条件が緩和されて国立銀行が153行まで作られ、そこまでは良かったもののインフレ勃発。
ていうかその後ぽつぽつと私立銀行が増えたけどそれでも普通銀行の条例も法律もないってどうしてなんだよww 前に信託銀行の本で読んでいたんですが、酷いところだと人身販売の隠れ蓑になっていたしなぁ、そもそも無尽ってあれだよね、地方での積み立て制度ですよね、悪いとは言わないけど銀行で扱うべき案件なのかなぁ。
切り離して存在させておいたほうがいいと思うんですが、信託制度はもはや現代に至るまで「財産管理」として機能していないし、産業促進のために銀行が発足したはず、というのは、結局いつくらいまで駄目だったんでしょうね…(今も?)。

次から次へと新しい形態の金融制度が作られ、次から次へと保護政策みたいなものが作られているんですが、なんだろう、制度がこれだとまともな銀行育たないよなぁ、としか。
しかし、制度がない時の酷さ見てると気持ちもわかる、地方銀行と農協、案外大財閥の銀行だけが相対的に一番マシって、日本と銀行制度って相性悪いんですかね…?