「東京の地理再発見-だれが街を造ったか(上」豊田薫

例えばかつての東京府と最初に呼ばれた地域が「町奉行の支配地」というのも始めて見ましたし、その周囲の幕府任命の代官支配地と大名屋敷(参勤交代での江戸勤めの時の土地だよね)が一端武蔵県となったのちに3分割されてさらにその後再編、などという部分も断片的に聞いていたんですが、こう言われたほうがわかりやすかったよ!! と正直なところ叫びたかったです、了解了解、町奉行の支配地ね、素人でも町奉行調べれば済むわ。
で、武蔵県になった部分が東京府にまた編入される時点で市街地以外の土地が生じまして、市街地が後に独立することで東京市という存在になって、そうなってからさらに自治権を求める運動が起きた後に明治31年に東京市長の役職が誕生したそうですよ。
ああうん、いろんな謎が解ける気がします、これを念頭に今後本読むね!!
という感じに大収穫だったんですが、全然期待せずに手に取っててすみませんでした、ただ、土地土地の話になるとちょっとデータ古かったんだ。でも国立第一銀行を三井が作ったのに取り上げられたんだぜー、とかちょっとずついろいろ面白かったです。
なんかなんとなくリアルタイムな感じの語られ方なんだよね。
上野に公園を作ることを進呈したのがオランダの軍医ボールドインだとか、浅草に若い人を呼ぼう、と始めたサンバカーニバルとか、なんというか小ネタの詰め合わせっぽいんですが、もともと知ってることの幅が広くて博識ってタイプの本かしら。

 

そういや時々噂に聞く「東京海上ビル」の高さ問題ってもともと三菱系なのに突出して建てようとした部分から始まってたのか(三菱って高さ揃える習慣なんですよね)、確かなんか過去にも似たような問題起こしてた気がする、なんだっけかなぁ。
山手線、私鉄、地下鉄、都電荒川線羽田空港って区切り方は地理の本だと珍しいよねw