「東京の地理再発見-だれが街を造ったか(下」豊田薫

下巻はまず隅田川を皮切りに治水に利水、水辺の復活傾向が語られまして、続いてが毎度大揉めする築地市場。て、前の場所からの移転も反対で伸びたんかいw
移転しない心積もりで建替えと合理化してたらちょっとは気持ちはわかるかな。
大田市場になる予定だったんですね、ここは神田市場と築地市場が一緒になるはずでしたが結局神田市場のみが来まして、残りを温室や東京流通センターにしたのかな?
ここは計画流れの中では一番気持ちいい展開を迎えていたように思いますかも。
もともと外国人居住地になる予定だったものの、それが適わなかった築地って歴史がそもそもありまして、横浜だけでなく、と出てくる東京湾構想と、江戸初期から幕府の台所を支えた漁師らがいる佃や月島。今はどうなのかなぁ、ドックは残ってるんだけどね。
出版社や本屋、学校機関や医療機関などが多い御茶ノ水から神田までの地域。「主婦の友社」が特に語られていたんですが、あとは女子教育のアメリカから来たYWCAか。ある意味でここは表裏一体の存在だったのかもしれないなぁ。
岩波書店はもう少し詳しく聞きたかったですが、教育者から書店を始め、文庫という安価な存在を作り上げたのがここだったのか。ああ、なるほど。
そして皇居のいくつかの地域が語られていたんですが、江戸城時代の「北の丸」が明暦の大火で焼けていると聞いてびっくり、江戸城って貰い火するんだww

 

麻布、六本木、赤坂、青山、まあディベロッパーの手が入ったり大使館があったりしますが、ここはなんとか体裁は保ってる地域かな。まだ六本木ヒルズはないのか。
そして暗部である山谷、田園調布…自体はまだしも正気疑うって言われてたのか、東京湾の迷走と江東区の苦悩。浦安の苦悩と東京ディズニーランド、後になるほど暗いな。