「第一次世界大戦と日本」井上寿一

前に『政友会と民政党』という同じ著者さんの本を読み、どうも微妙に尻切れの内容だったような、と認識していたんですが、それどころじゃなかった尻切れなのは現実か!! ということがよくわかりました、もう反体政党でも政党政治が続くなら歓迎ってどんな状態だか今の私にはちょっと見当が付きません…政治メインで読むと混乱もするわな。
大雑把に第一次世界大戦の前には日露戦争があったんですがー、日英同盟があって日仏協定と日露協定があって出兵するかどうか、というのはまあ、いろいろ意見が別れたんですが、言うほど火事場泥棒でもないと思います。
(どっちかというと市場荒らしたことのほうが欧州では問題だったというか、そこも別に悪くないというか他にどうしろと。)
あと、どうも中国には欧米の国と違ってて舐められたらしいことも伝わってきました。まあそれもアジアのどこの国でも多かれ少なかれあるんだけどね。
が、なんかやっぱり全体的に外交が上手いとは、言い難いよな、なにやっても全般的に。
軍縮の時の謎理論も、いまだによくわからない、対米比率「7割」に拘るあまりに他のこと投げ出したってのが定説なんですが、どう読んでも他に解釈出来ない…ような。

国内では第一次世界大戦の反動景気と産業の加熱によって都市人口が急速に拡大し、その対応に追われるままに関東大震災を迎え、昭和に入ると世界恐慌ー、日本がコケたあとにアメリカが第一次世界大戦の余波でコケたってのが定説ですが。
なんか今これぽちぽちと打ってて、日本言うほど悪いことしてたか? という気持ちにはなってきました、いや他の国が搾取した論には特に昔から賛同してないんですが。朝鮮半島は併合したがそこはこの際問題ではなく、立ち回りも下手だけど、間が悪い、ね?