「近代日本交通労働史研究-都市交通と国鉄労働問題」鉄道史叢書7、武知京三

私、大阪市に関しては市電(こっちは予想通りだったんですがよく考えたら阪堺電鉄が先行してたわけか)もバスも市営から始まったと思っていたんですが、大阪バスという民営のバスがあって市バスとの間にも競合があったのか…東京市と比べるとだいぶマシですが、いや東京は市電は政治力で片を付けたし、バスは許可出なかったからね。
大阪の場合は市営バスの許可を政治家が阻んだって話もあったっけw
ただまあ、東京の場合も市営を嫌がる資本家の思惑があって必要以上に許可が出なかったって可能性も十分ありうるのか。東京市の場合、本気で準備出来てなかったので…まあ大阪市と比べるのもちょっと違うんだろうけど、傾向としてはね。

ええとすみません、経営や成り立ちの話ではなく、大阪市電の労働条件が悪く求人が耐えなかったことや、先行の大阪バスとの賃金体系の違い、市営バスの労働争議やその顛末に関しての章がまずまとまっていまして。
それから官設鉄道の労働者のお雇い外国人から鉄道寮によって教育された技術者(しばらく現場にいたのちに入寮するんだね、なるほど初期にはかなり合理的)による入れ替わりが語られまして、そのあとで明治末の私鉄国有化されたあとの状況などが。
あ、いや、特に強い反対があった関西鉄道に関しての話もあったか。
前に戦前の国鉄の補助機関士の本を読んだ時に関西鉄道出身者が特に周囲から低く扱われているなんて話も、あるいはそのせいなのかもなぁ、双璧として九州鉄道が挙げられてましたがそこは別に地形的に独立してても問題なさそうだしなw
『鉄道生活』という現場重視の雑誌が(それ以前の鉄道雑誌が経営者の垂れ流し扱いされてるww)、労働争議に巻き込まれていくなど、労働者関係の鉄道史みたいな感じかな。