「青函連絡船物語-風雪を越えて津軽海峡をつないだ61マイルの物語」交通新聞社新書063、大神隆

 

青函連絡船ってのは大雑把にかつて国鉄だった時代(「工」ってファンネルを掲げていたって聞いてびっくりしたんですけども、工部省の廃止って明治18年だよ、古い工事の跡地に残ってるとは聞いてたけど!)(なのでまあ、戦後発足の国鉄の前身が工部省ではないんですけどねー、ある意味そういう認識があったっての、すごく面白い)、青函トンネルが出来上がるまでの間に函館と青森をつないだという鉄道連絡フェリーですね。
まあ、青森とか北海道とかその時点で国鉄一托なんですけどね、仕方ないですよね。

著者紹介を見るまでこの人を実際の青函連絡船の乗務員の方たちかと思っていたんですが、そういや蝶ネクタイの支給の有無とか知らなかったみたいなことも言ってたっけ、末期になると燃費向上のために速度を調査していたらしいんですが(どうも正確に測れなかったみたいですね、延々と続けてたようですが)、その時に参加しているのでちょっと勘違い。
マニアではないというか、基本的に中の人みたいな物の捉え方をしているんですが、多分あれ、結構長いこと一緒に保存活動に関わってきたからだろうなぁ。
前にこの同じレーベルで青函トンネルの本を読んだんですが、あちらが工事が延長していることもあって、船の買い替え時期などが目処が付かなくて大変だったみたいだなぁ、少しはフェリーとして残るのではないかと思っていた時期もあったようですが、最後の保存船まで破棄されることになって、それで大急ぎで記録に残したのだとか。
運行の様子なども細かくて、どこかに記録が残っていたんでしょうが、まあ、やっぱり惜しかったんだろうなぁ、なくなってしまうこと。乗るかって言われたら物珍しいフェリーはともかく青森までが新幹線…どこまで新幹線で行けるかとか気になりますが。
レトロブームの一貫とかで蘇ったりしないですかね、乗ることが最上目的のリバイバルw