『特別展 東山御物の美-足利将軍家の至宝』三井記念美術館・編

東山文化というと足利義政(8代)のことなのかと思っていたんですが(3代義満につながるものもなんとなくあるけどね、私も認識混ざってました)、東山御物となると義満のものも含まれる、と捉えたほうがいいのかなこれ。
一応、この東山御物には幾つかの印のようなものがあるのでその見分けは付くものの、それが同時期に収集されていた同じ場にあったものかどうかは不明、ということになるようです。あと記録に残ってる物という側面もあるのかな。
まあ、印がなくて記録がないものもあったんだろうけどね。
私はこの東山御物の中の刀剣に関してが目当てだったんですが、ここで出てきたものは唐物を含めた絵画、陶器、茶道具、調度…ええと、生活小物とでも言うのかなぁ硯入れとか、香炉とか、これも茶道具かもしれないですがお盆だとか、漆や蒔絵、彫り物などが施された装飾性の高いものなどしかなかったんですよね。
まあ、よく考えたらあくまで記録に残ったものだけだから、刀剣に印入れるのはもう少しあとのはずだし、着物があったとしてもさすがに散逸したんだろうなぁ。
あくまでも室町時代という前提で考えたほうがいいのかこれ。
多分、もう少し残っても良かったんでしょうが、地位を足利義昭(15代)から返上された豊臣秀吉の居城が彼の死後に炎上してるってなると、そこかもなぁ。

すみません、美術品にちゃんと興味がなくて、大雑把に唐物の収集品に関してものちの禅宗美術への変遷が見て取れるというか、ちょっとどちらの国の人間が書いたのか曖昧なラインのものもあるというのもわりと納得。
こうやって集めたものを披露してたらそこから絵師も育つだろうなぁ。