「東インド会社とアジアの海」興亡の世界史15、羽田正

日本(の長崎)における南蛮貿易というのは、別に欧州との物品を貿易していたというわけでもなく、というのは初めて聞いたものの、よく考えて見ると納得。確かに距離的にかなり難易度が高いし、日本が欲しがるようなものは持っていなかった、むしろ日本が貿易商人を持っていなかったために外からの人材が必要だった、てのもわかりやすい。
先にポルトガルがやってきて、その後にオランダか、オランダは長続きしたよね。
(しかし日本でキリスト教の弾圧が始まったのは確か南米の実際の侵略が先行していて、よりにもよってそれと同じイエスズ会だってさ。)
(とはいえ、そもそもキリスト教カソリックは布教のために司教区を作らなくてはならず、そのために政権を覆す必要があるので植民地化は不可欠だった、というところから語られていたのも納得、別の方向から見た同じ文脈の話だね。)

この本そのものはオランダが始め、イギリスが続き、フランスも作っていた「東インド会社」に関しての話が主なんですが、その中に日本や中国の話が存在していて、鄭成功の名前もこの文脈の中に入れてしまったほうが理解しやすいか。
そもそもポルトガルヴァスコ・ダ・ガマが航海を始め(あんなに酷かったとは知らなかったww 未開の地を航海して頑張ったんじゃなくて、文明の高い土地に迎えられ入れておきながら略奪を仕掛けたっていう)(しかも各種人種が入り乱れていたので当地には意味不明の行為で最初からその必然性皆無)、巨額の貿易へと発展。
続いて資本力のあったオランダ、民間資本を投入することが可能だったイギリス、国営のフランスまでが続き、その後、フランスの東インド会社が軍事化したものの撤退決定、イギリスはそのままインドの植民地化まで突き進んだって…なし崩しなのかこれ。おい。