「近代交通成立史の研究」山本弘文・編

タイトルを見るとやっぱり鉄道を思い出す人も多いと思いますが、実際それもありますが思ったよりも、なんだ、東海道の宿場町、舞阪宿が財政破綻して(幕末に行き来が増えたのに補償がありませんでした、これ何度も聞くけどなんでだ?)ぴーぴーとお金足りませんって訴えてたり。
いつどの時代に見ても元気な甲府商人がげしげしと殴り合ってたり、元気だよねここも。
西浦賀と東浦賀が争ってて意外と奉公がナイス対応と褒められてたり(でもこれそれぞれどこ)。銚子の醤油生産のヤマサが手船を雇ってるという記述が、こ、細かいですね、個人的な借金も結構してたからかな、こんな詳細で長期間のなの珍しいって言われたら本当にそう思います、マメなところだったんだろうなぁ。
あとやっぱり大磯宿(これも東海道)が周辺農村でその負担を分担することになってるんですが、その農民たちが負担高けー、とさぼったり酒集ったり、こちらはわりと周辺で揉めてるのかなぁ。最終的には持ち出しになって人足雇って、と丸々負担。
正直、幕末の頃の宿場の荒れ具合って本当によく聞くんですが、これどうなってたんだろう、あちこち破綻してるから単にその一貫って考えたほうがいいのかしら。わからん。

産鉄は完全に政府主導だと思ってましたが江戸の頃からタタラ場はあったのね、ていうか鉄座(金座・銀座・鉄座、です)が7年しか持たなかったの知りませんでしたw とはいえ、外国産の製鉄には適わずあっという間に敗退。あ、その前に幕末の頃に各藩に直接大量納品していた、というのも面白い話でした、銃とか大砲作ってるんだよなこれ。
てか、明治8年に一度海運を中心にするって発令があって一度鉄道建設止んでたのね、理由は資金面なんですが、これも官設鉄道から私鉄への契機の一つなのかなぁ?