「京都 花の名庭散歩-四季折々の美を堪能する古都案内」野田正彰/水野克比古

すごく正直、現時点で寺院巡り「京都名庭」巡りをするかというとそういう趣味ではないのですが、庭に興味がないというより、庭を作る工程に興味があるというか、まずどのような時代にどのような権力や技術の背景を持ち、どのような庭を作り上げていったのか、ということのほうに興味があるみたいな人間なので、まあたまに無粋って言われることもあるんだけどね、しょうがないじゃないそういう趣味なんだし!
(だから庭とか見に行って、べらべら喋ってたら邪魔だってのはわかるよ、ただし博物館なんかだと現物見てそこから得る情報があってもいいと思ってるよ両方に向けて開かれてると思ってるよ。)
で、庭作りでわかるのは小堀遠州くらいです、あの人なんでも出来るんだけどね。
この本にも多少載っていたような気もしないでもないんですが自信はないです、名庭っていうとどっちかというと誰が作ったかというより、誰が作らせたかってほうがわりと名前が大きい傾向があるよね。
建築物なんかでももちろん作った権力者の名前のほうが大きいものの、これは敵対勢力に壊かねない上、あくまで実用品である以上その後現代に至るまで維持管理し続けられないと残らないという条件があるため、庭のほうがそこまで重要人物でなくても残ってるんだなー、というような雑感が。

要するにあれ、権力者や有名人が関わっていたからその歴史的意義を残そうとしたのではなくて、庭そのものが美しいから管理されたってことなんだろうなぁ。
どちらかというと郊外が多く、例外はむしろ京都御所周辺くらいかな。
とはいえ、たまにはいいかな、こういうのも。史書とは違うアプローチだよね。