「外様大名40家-「負け組」の処世術」榎本秋

外様大名40家―「負け組」の処世術 (幻冬舎新書)

外様大名40家―「負け組」の処世術 (幻冬舎新書)

 

 

大雑把に新書は軽めおやつとして読んでいるのでそれほど手に取ったことに大した意味はないんですが(図書館に並んでいたんですよ)、まあ仙台藩の伊達さんのところが通りすぎるのがとある藩の「主な財源」だったので、足利家の流れを組むような藩主自らお出迎えして泊まってってええええ!! とアピールしていたとか面白かったです、仙台藩だって別にそこまで余裕ないよ! みたいな攻防が切ない。
(これ、どこの藩、と友人に聞かれたんで正確に抜き出しますが下野国喜連川藩、足利家の方たちだそうですよ、もしくは喜連川家。)
あとあれ、名門が結構多いんですが微妙に家の起こりとして語られているのが祟り神の皆さまがいるのが気になるのですが、菅原道真とか。
本当に家の起こりなのかそういうことではないのか、よくわからんよ正直!
あんまり緻密なところは求めていなかったんですが正直、家の起こりやルーツに関してをかなり詳しく踏み込んでくれていて、簡単なスキャンダルに関しての言及、名君とその治世に関して、初期の頃の重い負担だった普請、幕末に掛けての財政悪化などが一つの藩ずつで語られていたのがわりとわかりやすかったように思います。
というか、せっかく別けて語っててくれたけど、だいたい共通してんだなぁ。

 

あくまでここで語られていたのは外様大名という、関ヶ原の戦い以降に徳川方に与した人らということなんですが、基本的に幕末までは家を存えさせた藩が多いので、大人しいけれど名門とか、財政感覚がきちんとしているとか、もともと大大名だったとか、なんかしらの取り得はあったような風情かな。
正直、同じ人で譜代や親藩に関しても語ってくれている本読みたいかも。