「江戸300藩 物語藩史 近畿篇」山本博文・監修

江戸三〇〇藩 物語藩史 近畿篇 (歴史新書)

江戸三〇〇藩 物語藩史 近畿篇 (歴史新書)

 

 

ここまで読んできて東北は多分伊達家の仙台藩、関東は水戸徳川家水戸藩、で、北陸は飛ばされてるので(北陸は前田家の加賀藩だよなぁどう考えても、全国的に見てもだし)、ここ近畿だと紀伊徳川家の和歌山県が周辺の要みたいなものかなと認識しているんですがどうなんだろう。
あんまり正直紀州徳川藩(普段こう呼んでます)に関しての印象がなかったんですが、まあこれだと仕方ないなぁ、伊勢神宮が含まれているのが特徴かな、と思うものの、その伊勢の部分を近代以降は三重県に移されてしまったので和歌山県とは印象が別れるのか。
というかよく考えたら現在の県名と藩名が一緒なの珍しいよなぁ。
そして、今更ですがなぜ水戸と尾張が藩名なのに国名で呼ばれてるんだろう紀州徳川藩、なにも和歌山藩に依存していない存在だからなんだろうか、と微妙に謎。
親藩の本って読んだことがないんですが、なんなら徳川御三家で本はあるかしら。

個人的には関東に引き続いてわりと天領としてすかすかと抜けていて、大阪とか京都などとの関係どうなっているんだろう? だとか大坂城の管理の家などの話が軽く出てきたものの、ほとんど語られてなくてちょっと残念。
彦根藩が井伊家(桜田門外の変などの井伊直弼の家ですね)で、京都守護の役にあっただとか、明石藩のところに港があったんだよ、など、ぽちぽちと面白そうなネタはあるにはあったんですが、それぞれとの関係があんまり踏み込んで語られていなかったんで本としてのまとまりには欠けていたかも、というか関東もだけど近畿もこの手の本だとどうしても抜けが出てしまうんだろうね。
和歌山藩って結局、二回しか一揆なかったんだろうか? そう読めたんだけどw