「完訳フロイス日本史(2」信長とフロイス-織田信長篇2、ルイス・フロイス

1巻の途中で観音菩薩だったかな? まあなんか仏像…(確認したら阿弥陀仏でした、あれもファンが多いエキゾチックな造形ですよね)、阿弥陀仏に一目惚れしたのかその後馬鹿にしまくっていた日本への態度がすっかり軟化して、比較的まともな態度を取っていたんですが。
残念ながらこの巻ではまた苦難の中に放り出されたのかしばしばのヒステリーが起こされ、嘘は書かないものの頻繁に起こったことが記録から消える関係上、さて、どんなことがあったのかなぁ、ということを想像することしか出来ない。
というか、怒ると悪魔が登場したり神の怒りの鉄槌が文章に散見されるので、なにがあったのかがよくわからなくなるんですよね…。

個人的にはこの性格と説教(宗教的な意味での)で信長さんのお気に入りになれたとは全く思えないんですが、彼に会う時点で前座として登場した日本人修道士であるロレンソさんが非常に言説素晴らしく、人柄よろしく。
これ絶対信長さんのお眼鏡に適ったよな、と密かに思っていたんですが、その後なにかご機嫌取りのたびに登場していたのでその解釈で良さそうですw
自分が気に入られたわけではないみたいなこと書く人じゃないよねフロイスさん。
ただ、この巻には怪僧と呼んで差し支えのないアクの強い日乗という人物が登場し、どうもこの人関係の記述は感情的であるものの、まあこのくらい罵られても無理はないみたいな理解があるのでそれほど読みにくくはなかったです。
相手が悪いわけでもなさそうなのに悪魔がどうのとか語られるといささか白けるしね、フロイスさんは事態の中心にはいなかった気もしますが、ロレンソさん気になるなぁ。