「国鉄EF13形-戦時型電機の生涯(下」RM LIBRARY-126、小林正義

国鉄EF13形〈下〉戦時型電機の生涯 (RM LIBRARY 126)

国鉄EF13形〈下〉戦時型電機の生涯 (RM LIBRARY 126)

  • 作者: 小林正義
  • 出版社/メーカー: ネコ・パブリッシング
  • 発売日: 2010/01/01
  • メディア: 単行本
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EF12形から仕様をぎりぎりまで削った形式として現れて、まあやっぱりトラブルがあったものの、幾度かの更新や、特にEF58形の外側のガワを被せたあとに非常に力強い活躍をしていた、と読んでいたんですが、うん、あの箱型ってそんな威力あるの??
なんか勘違いしているような気もするのですが、戦中に上越線はともかく、10‰の東海道線に配属されてそこでも難航していたのに、戦後は中央東線って、最大難所じゃねぇか。
どちらかというと短い区間で使われていたようなんですが、著者さんがEF15形でトラブルがあった時にも旧式EF13で押してなんとかなったとか、やっぱりわからないw

 

上巻を読んでいた時点で、ぎりぎりまで仕様を削って、まあ実際にトラブルが起きて、更新を重ねて少しずつ使えるようになった、というのは技術の蓄積としてはだいぶ有意義だったんじゃないのかな、と思ってましたがやっぱりそういう節はあったんですね。
普通ならば設計図で綿密な計画を立てて行うべきところを、戦時中のことだったのでとてもその余裕がなく、意義があったかなかったかというとやっぱりあったんじゃないかな、というのに個人的には賛成。やっぱり設計図だとわからない部分もあるしねぇ。
著者さんはそもそもEF13形に始めての電気機関車として乗って、戦後は実際に乗務することになって、それでなんとなく愛着があったようで、あんまり派手なところはないんだけどね、と言ってらしたんですが、うん、やっぱり歴史面白いよね、この形式。
暖房缶というものを持っていなかったために暖房車というものを引き連れていたり、EF13形の引退と共に暖房車そのものがいなくなってしまったり、凸状態と箱型と、1両くらいずつ残しておいて欲しかったなぁ、とぼやいてらしたんですけどね。
戦争の証人って意味だとありえたかもしれないんですが、昭和50年代だと仕方ないか。