「摂関政治 シリーズ日本古代史6」古瀬奈津子

もともとシリーズ日本中世史を読んで(まだ最後の1冊、4巻目が読めてませんが)、遡る形で手に取ったんですが、これが最後の巻になるわけかな、このすぐあとが院政時代だしね、やっぱり最近は院政から中世ってのが定番ってことでいいのかな。
(そこを定番として、それぞれの意見を述べるというのが一般化しているというか、昔よりも別け方そのものは細かくなったような気もしますが。)
で、私、もともと五摂家摂関家がごっちゃになっている時期があったんですが、わりとこの時代、摂関時代の藤原氏の家がそれなりに別れてるのがその勘違いの源泉だったのかな、という気もするのですが。
結局藤原氏同士で争うことになっても平和的共存もなく、いずれかの家に集約されていってしまうのがこの時代の特徴かなー、と考えると、一つずつの争いの理由そのものと切り離す形でわりと簡単に理解出来るようになったんじゃないかな。
そして天皇はいずれかの家と結び付きはするものの、お互いにその意思を完全に排除しているわけではないというか、天皇家もほとんど藤原氏と同じような展開していると見たほうがいいような気もする。
というかあれですね、現代の政策による違いというものを勢力の趨勢それ自体で行っていたというのがこの時代か。結構人が死ぬことになるんですが。
院政になると少しそれが緩和して少数勢力が残ることになり、武士の台頭、と。
自信があるわけでもないんですが、こう捉えたほうがわかりやすいんじゃないかな。
 
そもそも日本の政治って言うほど変化してないというか、税金が土地税一択でその税回収とその使い方くらいしか幅がないんだよね…。枝葉取り払うとシンプル極まりない。