「古寺に秘められた日本史の謎」歴史新書、新谷尚紀・監修

神社に秘められた日本史の謎 (歴史新書)

神社に秘められた日本史の謎 (歴史新書)

 

 

このタイトルと表紙の「歴史を影で動かしていた!? 知られざる寺院の正体」という煽りの文章を見て気持ち良く手に取れる人はあまりいないと思うんですが、表紙を一枚めくった巻頭カラーは一番最初の薬師寺の跡地に関しての写真でした。
薬師寺は移転してったんですが、その最初の痕跡です、多分この時点で表紙と印象の格差が半端ないと思うんだよ! あ、あと薬師寺に関してだけが今の時点で全くどのような寺院なのかがわからないので出来ればその関係も読みたいです。
巨大寺院に関してそれぞれの歴史の本とかも出そうよ、きっと面白いよ!
(日々『歴史新書』に対しての好感度が上がっています、全部を信じてるわけではないんだけども、間違えていても新しいアプローチの仕方をして失敗する分にはむしろ歴史学全体にとっては役に立ってると思うんだよね!!)
 
えーと、あれ、古代寺院に関しては若干、というか、遺跡や物の歴史に関しての分野が若干弱いかな、と思う部分はあったんですがまあ、これだけわかりやすかったらいいんじゃないのかなぁ、という気もしないでもないですし。
すごく単純に言うと瓦の歴史と仏像の歴史の人を呼んで来られると絶対今の情報網と掛け合わせることでぐっと良くなると思う、文献資料だけだとどうしてもつながらない部分あるんですけども、並べてくと状況狭まるしね。
というか内容そのものに関してほとんど触れてなくてすみません、僧侶に認可を出す戒壇院のざっとした説明とか、神仏習合に関しての種類とか、巨大な寺に関しての動向とか、とにかく知ってる私でも面白いし、まあただ、同時代の知識がないと厳しい部分はあるかな?
寺院の歴史そのものは知らなくても多分十分読めるんじゃないかなぁ。