「テンプル騎士団の謎」レジーヌ・ペルヌー

テンプル騎士団というのは“神殿”騎士団という意味で、どういうわけか「ユダヤ教徒はなんか食堂って呼ぶんだよねー」みたいな会話が確か本の中で交わされていたような気もするのですが、聖地に向かうための欧州からの巡礼者を守るために騎士団として設立され。
その後、巡礼のための資金(一箇所で預けると札が貰えてどこでもお金が引き出せるという、今で言うトラベラーズチェックだね)の融通などで財を成し、そのためにフランス王にその財を嫉妬されて無実の罪をでっち上げられ処刑された、ということがだいたい魔女狩りの次くらいに「キリスト教はひでぇ」という例として出てくると思いますが。
免罪かどうか、というより、全てが本当だったとしてもこの内容でさっくり死刑にしてしまうところのほうがどっちかというと怖かったです。
(大雑把にキリスト教の否定、異教崇拝、男色の罪)(ただ、宗教騎士団なので敵方と結び付いたということならある程度の断罪は仕方ないような気もするのですが、なにぶんにもこの時代、騎士団は聖地にいたんじゃなくて自分の領土にいたしなぁ。)
(ある意味、もとの設立の意味はすでになくなっていたのかなぁ。)
(三大騎士団で歴史ももっとも長いテンプル騎士団の他、聖ヨハネ騎士団は現在も続行して領土を持たない国家として認定、ドイツ騎士団はその後に諸侯と結びついて一つの国を持っています、まあ、その後解体されているそうですが。)


とりあえず、真偽はともかく金庫は奪い合われたそうですよ。
そしてその後、この不憫な騎士団は今度は陰謀マニアの妄想の餌食となって、我も我もとこの関係者だと主張されすぎたそうです、正直、もとはきちんとした集団って知ったのつい最近ですみません、十字軍はともかく、生活とか慎ましくていいよねぇ、宗教騎士団。