2011-11-01から1ヶ月間の記事一覧

『沸騰都市』#6 サンパウロ 富豪は空を飛ぶ

サンパウロ市−Wikipedia 正直、前にこの都市の番組を見た時も中学生の子が(開業医の息子さん)、自動車で送り迎えされる学校との往復のみで外に遊びに行く習慣がない、ということが言われていたんですが、今回も含めて、そこまで「治安が悪い」と…

『沸騰都市』#5 ヨハネスブルク “黒いダイヤ”たちの闘い

ヨハネスブルグ−Wiki 正直、アパルトヘイト(黒人隔離政策)“以降”の南アフリカ共和国の本や情報、というものがどうしても信用できない、というのが身に染みていまして(嘘を伝える、と思っているわけではないんですが、本当のことを言うとは思えない)…

『沸騰都市』#4 イスタンブール 激突 ヨーロッパかイスラムか

ケマル・アタテュルク−Wikipedia 一言でトルコの“現状”にあまり危機感を覚えない理由を表現すると、比較的事態がはっきり見通せるから、ということになるのではないかと思うのですが。えーと、なんというのかなぁ、「取りこぼされた人」がいないと…

『沸騰都市』#3 ダッカ “奇跡”を呼ぶ融資

ダッカ−Wikipedia インドからパキスタンが分離独立し、さらに印パ戦争を経て(第何次だったっけ;)バングラデシュとして独立。“アジアの最貧国”と呼ばれていたのがなんとなく記憶に残っています、確かGDPならもっと低い国があるよ! と言い返し…

『沸騰都市』#2 ロンドン 世界の首都を奪還せよ

プレミアリーグ−Wikipedia 個人的にロンドン、もとい英国が金融市場の主役から消えたという時点からちょっとした懐疑心を抱いているというか、自前の産業の競争力が足りないことがその理由だとしても自分から下りてったよねぇ、あの国?!(そして…

『沸騰都市』#1 ドバイ 砂漠にわき出た巨大マネー

ブルジュ・ドバイ−Wikipedia 乗るか反るかの大博打、駄目だったら皆で砂漠に帰りましょう! 計画ではないのかと思うのですが、同じく中東のレバノンが似たケースで成功してたので(そして現在国内不安で停滞中)、全く芽がないとも思わないんですが…

「この人この世界」長寿企業は日本にあり #4 老舗企業の「本業力」

ぶっちゃけてKURETAKEさん(多分お世話になったことが)の経営方針は大きくブレそうになるたびにアメリカさんの掣肘を受けたために結果、本道に立ち返ったのだ。 という理解でよろしいんでしょうか、いや、それ自体は単なる政策にすぎませんが。 あんまり見…

「この人この世界」長寿企業は日本にあり #3 造り酒屋のバイオテクノロジー

わりと製薬関係での類似商品というのは数があるので、ちょっと聞いた時は「あーあ」としか思わなかったんですが(だいたい半年くらいで出ます)、2年も出せなかったところで共同開発を持ちかけるかのように見せかけて研究資料持ってったというのは。。。 さ…

「この人この世界」長寿企業は日本にあり #2 「虫」の戦略

そういえばよく考えてみれば天然の“ゴム栽培”も自然破壊を伴わない、とされていたんですが(産業の歴史の中でねー)、どうもロウも同じく樹液が元になっているようなので社長さんがふっふっふ、と胸を張るのも無理はないのかもしれないな。 ちゅーか、ハゼの…

「この人この世界」長寿企業は日本にあり #1 老舗の技がケータイをつくった

なんでも世界的に見て日本には“古い企業”というものが飛びぬけて多いそうなのですが(他に多いのがドイツだったのが意味深な)、その条件にとりあえず、侵略されたことがない、ということを挙げておられたわけですがどうなんでしょうね? でもよく考えたら欧…

「関西私鉄比較探見」広岡友紀

正直まあ、高く評価している場合の「ここが直ってくれればな」という指摘ならばともかく、そうでない時にはそれほど批判に費やさないほうがいいのだろうとは思うというか、この本に限らず関東から見て関西私鉄との比較を書いているとわりと冷静で面白い内容…

『国際共生に向けた健康の挑戦’08』#15 国際共生に向けた健康への挑戦 国際共生に向けて−到達水準と課題

プライマリケアの施設はタイ、ベトナム、インドではいずれも公立のヘルスセンターやヘルス・ステーションが拠点になっており、それらは数多いボランティアスタッフによって支えられているのだとか。 なんでもアルマ・アータ宣言「2000年までに全ての人に…

「百貨店サバイバル−再編ドミノの先に」田中陽

そもそもこの本のテーマが「業界再編」なこともあって、まあ、参考にしたくなるというか尊敬したくなるような立派な百貨店がそうそう出てくるというわけもないのだけれども(個人的に伊勢丹は、業界内部からは素晴らしく見えるのかもしれないけれど、あれは…

『爆問学問』#24 塚本勝巳(海洋生命科学)

“「脱出したい!」のココロ”、そもそもこの方自身、ウナギを求めて三千里でもどこでも行ってしまわれるわけですが(いや、学生が実際には頑張ってるけど)、それは彼の居場所が場所ではなく“ウナギ”だからに他ならないだけかと思うのですが。 ウナギはなんで…

『国際共生に向けた健康の挑戦’08』#14 国際共生に向けた健康への挑戦 エイズへの挑戦−ベトナム・タイ・インド・日本における現状

タイでは20代30代を合わせて70%のキャリア、男のほうが4倍くらいかな?(でもそういう比率自体が珍しいことではないみたいね、特に言及されてなかった) かつてのコンドーム100%キャンペーンは一定の成果を上げていたものの、薬物常用者の間の無…

「路面電車時代」吉川文夫

表紙にそのまま書かれている文章の最盛期は1960年代、各路線のデータはそれ以前に廃線になっていない限り昭和39年のもの。一応現存路線だったりそれ以降も長く生き残っている場合には言及があるのだけれども「お別れ花電車の写真などは収録しないよう…

『爆問学問』#23 伊勢崎賢治(平和構築学)

“平和は闘いだ”っちゅうかどうせなら私は、太田さんには「セクシー戦法」を考えて欲しかったような気もしないでもないんですが、しかしまあ、よく考えてみたら数ヶ月前から地域紛争の本を読んでいて、そっか、武装解除ってそんな心構えに大前提なのかー。 と…

「おばあちゃんに水着を売る方法」国友隆一

タイトルからしてなかなかインパクトがあるのではないかと思うのですが、この本でおばあちゃんの原宿・巣鴨地蔵通り商店街が出てきたところで当然の帰結としても、もう一つの主役、というかほぼメインとして扱われていたのが京王百貨店、なにを読んでもどん…

『爆問学問』#22 舘翮(ヴァーチャルリアリティ学)

“科学的分身の術”というのは要するに、360度に展開する特殊なスクリーンだとか、ロボットに直接身体を動かすことで操作が可能なマニピュレータやカメラを仕込み、自分の「分身」を作り出し、遠い世界での経験をさせるとかそっちの方向性。 でも、異世界の…

『爆問学問』#21 上田泰己(システム生物学)

“「体内時計」はいま何時?”てのは25時間周期なのだとか、朝日を浴びると夜眠れるようになるのだとか、えーと、寿命(細胞の)を司ってるってのはまた別か? まあ、そんなことは最近ぽちぽちと健康情報として聞いてはいたんですが。 各細胞に備わっていて…

「懐かしい風景で振り返る 東京都電」イカロス出版

かつて東京の街をチンチン、という音を鳴らしながら走った路面電車の本。 基本的には路線ごとの街並みなどが話のメインだったと思うのだけれども、昭和17年に集中した幾つかの組織改変や、周辺の私鉄なども巻き込んだ戦時法が語られて、その翌年に「都電に…

『国際共生に向けた健康の挑戦’08』#13 WHOにおける挑戦 健康課題への挑戦−その体制

かつて衛生機関に関しては第二次世界大戦前は国際甲州衛生総局(ワシントン)、国際公衆衛生事務局(パリ)、国際連盟保険部(ジュネーブ)とばらばら。 1945年にサンフランシスコ会議で専門機関の設立構想の立案。 1946年に国際保険会議にて世界保…

『爆問学問』#20 田中克彦(社会言語学)

“コトバから逃げられないワタクシ”が回タイトル、まあ要するに、人間は言葉を使うがゆえに言葉の範囲でなければ表現ができないのではないか。それは人間の表現の全てではないのではないかしら、というのがこの回の主な内容、だったかなぁ?(をぃ) ところで…

『週刊 東洋経済』2011年4月16日「徹底検証 鉄道被災」

2011年3月11日、東日本大震災における鉄道被災に関しての特集。 まあ正直、当日の運行状況を覚えてる人間は珍しいのではないかと思うのですが(小田急走ってたよねぇ、一度復旧断念とか言ってたけど結局)(あとゆりかもめが何故か翌日も復活しなかっ…

『国際共生に向けた健康の挑戦’08』#12 WHOにおける挑戦 健康課題の現状

WHOというのは「世界保健機構」、世界の健康衛生に関しての責任を持つ機関で国連の下部組織の一つ。MDG(国連ミレニアム開発目標)の健康目標に対してもその活動主体と見做されています。 例えば1980年に天然痘撲滅宣言、他に河川盲目症(寄生虫疾…

『国際共生に向けた健康の挑戦’08』#11 アメリカにおける健康づくり マネジドケアの成果と今後

日本では昭和36年(1961年)に「国民皆健康保険制度」が制定されたので、基本的に保健医療制度の範囲外になることがないが、大雑把にアメリカはこの手の制度はないんだよー、という大前提。ただこれ、大本は戦前の富国強兵の観点が始まりなのですかw …

『国際共生に向けた健康の挑戦’08』#10 アメリカにおける健康づくり 大規模緊急災害に対する公衆衛生の危機管理

対策が進んでいると一般的に考えられているアメリカに公衆衛生テロ対策について「大規模緊急災害対策の準備期」2001年9月同時多発テロ以前とに別けて語る会。 まずもともと、アメリカの大規模災害への対策としては各州を超えるような自然災害が主でその…

『国際共生に向けた健康の挑戦’08』#9 アメリカにおける健康づくり 生活習慣病予防とコントロールの方法

まずアメリカの現状(当時)の死亡原因の比率を確認し、その中で死亡者数では比率が低いものの増加傾向にある糖尿病を取り出してその対策を、という順番に進んで行ったこの回なのですが、日本なんかもそうだけど医療体制の充実という段階はすでに越えてるっ…

『国際共生に向けた健康の挑戦’08』#8 アメリカにおける健康づくり アメリカの公衆衛生システム:母子保健活動を例に

第1期独立戦争終結〜南北戦争、大雑把にイギリスとの戦争に勝って一つの国家としての体裁は手に入れたものの、まだ未熟だったアメリカという国の中では、国民の健康に付いての管理は国家ではなく自治体レベルが、まず隔離や検疫などの最低限の発想からじき…

『国際共生に向けた健康の挑戦’08』#7 アジア各国におけるプライマリケア 日本−長寿社会における取り組み

WHOの呼びかけによって1978年、旧ソ連のアルマータにおいて“Health for All by2000(2000年までにすべての人々に健康を)”という宣言。 (インドやタイなんかではこれに直接呼応した政策がありましたよね。) 日本では1878…