2012-08-01から1ヶ月間の記事一覧

『鉄道ファン』2010年10月号「特集 大都市圏のライバル」

とりあえず表紙がNEXとスカイライナーという、わりとこの前後の鉄道雑誌でもさんざん見た組み合わせだったのでそれだけじゃねーの、と思ってたら、そんなでもなかったですね、ちょっと勘違いして申し訳ないです。 まあ、すごく正直なところを言えば確かに…

「イタリア・ロマネスクへの旅」池田健二

同著者さんによる『フランス・ロマネスクの旅』姉妹本、というよりも、フランス版を出したのちにむしろ読者からの要望によって書かれた、という本で、ある意味正しく姉と妹の関係のようなものなのかもしれないんですが。 そのため、この本自体はこの著者さん…

「ブルゴーニュ国家とブリュッセル-財政をめぐる形成期近代国家と中世都市」藤井美男

ブルゴーニュ国家というのはこの当時だと「ブルゴーニュ公国」かな? フランスのヴァロア王朝の傍系で、現在もブルゴーニュの名前がフランスの県として残って入るのですが、まあ大雑把にあの辺から(アバウト、ワインで有名だったりしますね)ベルギーの国境…

『都市環境デザイン論’10』#4 都市環境デザインと防災・復興

今までがわりと具体的な計画案が中心だったりしたので、ちょっと抽象的な回かな、という印象なんですが、まあ、防災に関してとか復興そのものに関してという話だとむしろ災害の特性に関してから語るべきものですし(一応そういう授業のも平行して見てるんで…

「図説 大航海時代」増田義郎

まあ、タイトルやら表紙の傾向からして仕方ないような気もしないでもないんですが、大雑把に「ヨーロッパの大航海時代」、しかもイングランドのそれを主に期待して借りてきてしまい、もちろんそれに先行するポルトガルやスペインなどは想定の範囲内だったん…

「カトリーヌ・ド・メディシス」オルソラ・ネーミ/ヘンリー・ファースト

イングランド女王であるところのエリザベス1世といえば、まあ、現在の英国王室のエリザベス女王(2世)と同名である、というところも手伝って聞いたことくらいはある、多少の足跡に関してなら耳にしたことはあるよ、という人も多いのではないかと思うので…

「ヴェネツィア−水上の迷宮都市」陣内秀信

私はこの人物、著者さんを“地中海世界におけるイスラム建築”の影響を語る人、というような認識をしているのですが、その方が好きな場所に一年住んでいいよー、ということで選んだのがこのヴェネツィアの地。 わりと知られているのではないかと思うのですがい…

「図説 海賊」増田義郎

そもそも「海賊」というものの定義を考えると、まあ海にいる無法者だよねー、という結論しか出てこない以上、この本の最初で人類が海に進出してからはずっといるよね、というのも至極もっともな話ではないかと思うのですが。 とはいえ「山賊」とはなにか? …

「オックスフォード ブリテン諸島の歴史(5」14・15世紀、ラルフ・グリフィス

まあそもそも「イギリス」という日本国内の呼び方はあかんのではないか、ということはわりと昔からよく言われているわけですが、大雑把に言うと英国を構成する主要地域であるイングランドのポルトガル訛り、という経緯自体にはそれほど悪気もないというか。 …

『ATARU』mission 8

電気干渉体質である「スライダー」の回、こういう人本当にいるのかなぁ、なんかちゃんと検索に出てこないなぁ(スライダーに別の意味がたくさんあるっぽいのが問題だとは思うんですが、下手するとっていうか当然『ATARU』が出てくるしw)、と思ってい…

「中央ヨーロッパ「ケルト」紀行-古代遺跡を歩く」武部好伸

そもそもこのタイトルにある“中央ヨーロッパ”ってどこじゃいな、ということに当然なるのではないかと思うのですが、そもそも普通に中欧って括る場合にもそりゃあいろんな分類がないでもないのですが(ドイツ圏というのが一般的だけどドイツが含まれないのが…

『ATARU』mission 7

主任(て蛯名嬢が呼ぶものでつい)の過去話、と言っても実は「福留班長が犯人確保寸前に逃げた」って出てきたのは確かせいぜい前の回なんじゃないかと思うんですが、とはいえ、前から鑑識と交通課との謎の付き合いがあるよねって辺りで事情があるのではない…

「スイス独立史研究」瀬原義生

そもそも『ウィリアム・テル』などのイメージに代表される(これもどうも最近知名度が落ちてきているそうで、あとすみません、ロビン・フッドと混ざる...orz)貴族の圧制を追い出した、というのがスイスという地域で、その追い出された相手がハプスブルク家…

「エリザベス一世−大英帝国の幕あけ」青木道彦

イギリス、というか、英国の主要地域をなすイングランドの歴史は細かい人はノルマン・コンクエスト(いろんな意味で途中だと思いますあれ;)から、大雑把な方はこのエリザベス1世の父親である「イングランド史上最悪」の暗君とされるヘンリー8世時代のご…

「子どもたちに語るヨーロッパ史」歴史文化ライブラリー216、ジャック・ル・ゴフ

ジャック・ル・ゴフ氏はフランスの中世史を主に扱う歴史家で、うーん、アナール派という比較的新しい世代の人だ、と捉えられているのが一般的ではないかと思うのですが、実際のこの人物の活躍時期が結構古いというか、今読むとぽちぽち違和感がある部分も。 …

『ATARU』mission 6

「絶対音感の持ち主」の女性の話、ではないんだけど主題それだよね、あと、電気干渉の人の話は1話置いてだったっけか、絶対音感というとなんだろ? 身近に存在しているというわけではないんですが(父親も妹も聞いた音はピアノ再現出来たんですが、こういう…

「黒死病−ペストの中世史」ジョン・ケリー

この時代が実際、この本に扱われていたような中世(この本だと12世紀から13世紀くらいだったっけ? 英仏百年戦争が確か14世紀だよね、前にちょっと当時の状況に詳しい本読んでたらペストの話が出てきてました)の頃、果たしてどんなふうに呼ばれていた…

「フランス中世歴史散歩」レジーヌ・ペルヌー/ジョルジュ・ペルヌー

読んでいて大雑把にイングランドのノルマン→プランタジネットの本と思い込んでしまったことは確かに自分もどうだったんだろう、とは思わないでもないものの、最終的に6割は少なくともその関係で本文の比重が超えていたような気もしないでもなくw よくよく…

『ATARU』mission 5

なんとなく全体に話が散らばっていたような印象でしたが、よく考えたらこの辺から立て続けに「脳の障害」とか「絶対音感の持ち主」「電気干渉体質」の人と続いたのか(そんでそのあとが蛯名さんとこの過去の話か、やっぱ続篇見たいよなぁ)。そして前話が全…

「図説 ドイツ古都物語」谷克二/武田和秀

そもそもドイツの統一(というと日本には馴染みの薄い概念ですが、独立のほうがまだ意味わかりやすいよな)というのが1871年、日本で明治維新があったのだという3年後、ということが本の冒頭に載せられているのですが。 要は「ドイツ」の国よりもそれを…

「バチカン−ローマ法王庁は、いま」郷富佐子

前半が先代ローマ法王(私はどっちかというと教皇表記派ですがw)ヨハネ・パウロ2世に関しての評判、後半が今のベネディクト16世に関してを主に扱ったバチカンの本で、この時点でかなり時期が絞られている上に、この著者の女性記者さんがそもそもバチカ…

「図説 ハプスブルク帝国」加藤雅彦

大雑把にかつてスイスの地にあったものの、スイスの国家成立とともにその地を追われ(すみません、この辺読んだけど難しくてわからなかった...orz)、ヨーロッパのあまり裕福ではなかったのだというハプスブルク家が、細かい詳細なぞは抜きにして「ヨーロッ…

『都市環境デザイン論’10』#3 コンパクトシティと都市環境デザイン

まずいきなり城下町熊本の絵図とか出てきたんですが、なんでもコンパクトシティの概念に近い都市を、ということでこの回丸々一回を使ってかつて加藤清正が構築したという城下町が例に挙げられるということのようですw うーん、大雑把に(身分制によって)複…

「殺人者の顔」クルト・ヴァランダー・シリーズ1、ヘニング・マンケル

スウェーデンというのは、現在(2010年)実際にどうなっているのかまではわからないんですが、どうもほぼ無条件で移民を受け入れている唯一の国、ということになるようで、人口比が抱えられないほどになっているとか、実際難民認定には到底届かないよう…

「ヨーロッパ市民の誕生−開かれたシティズンシップへ」宮島喬

大雑把にざっくり言っちまうと「ヨーロッパは今までさんざん揉めてきた長い歴史があるから、揉め事のエキスパートだよ!」というようなことを言われたような気もしないでもないんですが、個人的にはカナダが数多いフランス系移民(かつてフランス支配地域が…

『都市環境デザイン論’10』#2 サステイナブルシティと都市環境デザイン

ブルントラント委員会報告『我々の共通の未来』1987年。サスティナブル? と思ったら持続可能な社会か、これが目指すべき基本原則ってことになるんだろうなぁ。 EUではこれがエコシステム論、都市管理・包括政策、協力と連携の四つの原則があると言わ…

「灰とダイヤモンド(上」アンジェイェフスキ

ポーランドの戦後問題はまずそもそも「被害者であるのか/加害者であるのか」というところから逃れられないのだと聞いたことがあるのですが(すごく端的に言うと、ドイツ軍による占領がかなり早い時期に行われてしまった関係で第二次世界大戦のほとんどをド…

「インダス河の開発−パキスタンの水と農業」小林英治

インドから宗教を理由としてぼっこん、と独立して出たもので(東インドって呼ばれてたのパキスタンかなぁ?)、しばらく川の流れを止めるだなんだ、ということで揉めてしまっていたようですが、インド→パキスタンって水路があるんですか、というかわりと一般…

「ヘンリー四世 第ニ部」シェイクスピア全集16、シェイクスピア

ここまで『エドワード三世』、『リチャード二世』そして『ヘンリー四世 第一部』という順番で読み進んできたんですが(時代順であって刊行順ではないです)、まずエドワード3世がフランスと戦い、その孫であり、フランスとの百年戦争の英雄的存在であるエド…

『都市環境デザイン論’10』#1 都市再生と都市環境デザイン

そもそも初っ端から出てきた香川県の高松市というところはなんでも瀬戸大橋(あと2つ橋あるんだよね)の開通によってそれまで本州と四国との交通要所を担っていた高松港の役割が劇的に軽減し、その時点で都市計画というものを考え直すことにしたのだとか。 …