2011-03-01から1ヶ月間の記事一覧

「現代イラン−神の国の変貌」桜井啓子

1979年のホメイニー師(って言ってることたまにあるよね?)の革命によって、それ以前の近代化路線を捨てたイランはイスラム国家としての道を選び。 そして正直、ホメイニーさんは若干戦争が得意ではない上、隙がないでもなく国内勢力の取りまとめに苦労…

「私のニジェール探検行−マンゴ・パークの足跡をたどって」森本哲郎

サハラ砂漠に魅せられた探険家さんの本で。 ここのタイトルはどちらかというとニジェールという川の名前、北アフリカのマリからニジェール(国名)を通過してナイジェリアに至るサハラ砂漠を、砂漠で生きる民族・トゥアレグの案内者のもとで辿る旅、いや、ト…

「東京の地下鉄」カラーブックス、デニス・ショウ/諸河久

保育社のカラーブックス(≪日本の私鉄≫なんかもここのシリーズ)の中の1冊。 なんでも“地下鉄”というものの定義は実ははっきりしていないらしくて(JRの路線でも一部潜ってるし、東京メトロの路線も一個橋がある)、基本的には事業体で区分する、というの…

「アルジェリア近現代史」シャルル=ロベール・アージュロン

アフリカ大陸の最北の国の一つ、ヨーロッパに程近いアルジェリア。 近代にフランスとの度重なる衝突と、現代に至ってのイスラーム原理主義者のテロルに晒されている安らがぬ土地ではあるんですが(本に載ってませんが今の人は頑張ってる)。 一言で言って「…

「地下鉄の文化史」中川浩一

文化史、というと若干漠然としているような気もするのですが、確かに「歴史」と題するには一直線ではないというか、まずは順当に世界初のロンドンの地下鉄、それから40年も飛んでパリ万博の頃に開業したパリの地下鉄。 あんまり時代順に関係なく、ベルリン…

「日本の私鉄8 営団地下鉄」カラーブックス・第2シリーズ、大塚和之/諸河久

え、えーと、実はこの保育社の≪カラーブックス≫というレーベルの中の「新・日本の私鉄」という位置づけになるらしいので、これ以前の「日本の私鉄6」の『営団地下鉄』のほうも図書館に予約してほくほくしてるところなんですが(しかしこう、さすがにそろそ…

「オーストラリア−多文化社会の選択」杉本良夫

なんでもオーストラリアの移民率はイスラエルに次ぐ世界二位、ああ、それは実質的に世界一でいいんじゃないでしょうか(無意味に微妙な言い回しすんな)。 とにかくまあ移民の国で、私イタリアやギリシャの移民って正直始めて聞いたんですが、この人たちは自…

「沈黙のメッセージ」マイロン・ボライター1、ハーラン・コーベン

スポーツ・エージェント物として面白かったというと疑問だし、いわゆるハード・ボイルドに突っ込んでしまうにはちょっと超絶お金持ちでずば抜けたハンサムで、表情がなくて主人公だけには心を許している(らしい、けど、なんか獣が懐いてるレベルでなにがな…

『世界わが心の旅』#6 インド 慈悲と瞑想の大地

ラビンドラナート・タゴール−Wikipedia あー、タゴールさんや岡倉天心さんて名前しか知らなかったんですが、前に読んだインドの経済学者(アマルティア・セン氏)の流れというか、影響というか、彼が始めたのだかわかりませんが、インドにこういう…

「アメリカ・ユダヤ人の経済力」佐藤唯行

特に断られるまでもなく、ユダヤ人好きだなぁと伝わってくるんですが。 まあ、日本の商品をアメリカ市場に紹介してくれて、日本人の差別行動があれば“マイノリティへの差別そのものが自分たちの身を危うくするから”と助けてくれる集団なんだよ、ということを…

『世界わが心の旅』#5 中国・蘇州 水は生命

蘇州市−Wikipedia 臭いのする濁った水、そこで洗濯をする人々、建築どうのという基礎があるのかどうかもわからないでたらめで自由な造り家に、行き交う人々はやたら騒がしく。 「暴力的でもあるなぁ」というようなことを言われる旅人は安藤忠雄氏、…

「“頭脳国家”シンガポール」田村慶子

すごく正直にこの国のやっていることは、物によっては他国には到底当てはまらないのだとしても「正しい」のだと納得も出来ることもあれば、いくら独特の事情があるにせよ、薄気味悪いというか人間としてどうだろうと思うこともあるのですが。 些かゴシップ記…

『世界わが心の旅』#4 コスタリカ 故郷を夢見る森

コスタリカ=Wikipedia へー、平和で自然が豊かで良さそうな国だなぁ、と思ってWikiのページで国をざっと眺めてみたところ、、、なんでそんな平和なのか正直よくわからない。他の国では揉め事の種になってるような出来事も少ないわけではないの…

「ブラジル」目で見る世界の国々5、N・A・ハーバーシュトック

南米大陸のちょうど中ほど、世界的に見てもロシア、中国、カナダ、アメリカ(あれ、この二国どっちが広いんだっけw)の次、五番目に広い国土を持つブラジルという国の特徴は、すごく大雑把に言うと南米のほとんどの地を支配したスペインとポルトガルのうち…

『世界わが心の旅』#3 西アフリカ・マリ サハラの無へ

トゥアレグ−Wikipedia 西アフリカのマリはサハラ砂漠を有する幾つかの国の一つで、トンブクトゥはその砂漠の端の最後の地点、泥のモスクのある街で。女が顔を露出し、男が顔を隠す美しい緑や薄水色の色合いの民族衣装(あれ、なにで染めてるんだろ…

「メキシコ史」フランソワ・ウェイミュレール

こう言っちゃ申し訳ないんですがイギリスの植民地などですと曲がりなりにも社会制度が先にあって、そこからの貢物を本国に送らせる、という体裁でそれが素晴らしいってんじゃないし最初からそうだったとは言わないんですが、搾取前提で管理システムを作り。 …

『世界わが心の旅』#2 ポルトガル 父と子のサウダーデ

ちゅーかまず、新田次郎が勝手に頭の中で「浅田次郎」に変換されてしまうのがかなり問題だと思うんですが(どっちに失礼以前に後者は故人じゃありません!)、新田さんも時代小説のほうのご縁で名前だけは、で、その息子さんが彼の絶筆となってしまった“日本…

「アルジェリア近現代史」シャルル=ロベール・アージュロン

アフリカ大陸の最北の国の一つ、ヨーロッパに程近いアルジェリア。 近代にフランスとの度重なる衝突と、現代に至ってのイスラーム原理主義者のテロルに晒されている安らがぬ土地ではあるんですが(本に載ってませんが今の人は頑張ってる)。 一言で言って「…

『世界わが心の旅』#1 フランス 中世の街角で

パラドゥー−Wikipedia 「ヨーロッパ中世は暗黒の時代ではなかった」という発言は、正直私が歴史系に入った頃には生きていた言葉で見たことがないとは言わないんですが、今となるとちょっと感覚がわかりにくい上に当時は中国メインなので文字記録残…

『アニマル・ナイトメア:動物恐怖症』#11 虫

とってもぶっちゃけまして対象はゴキブリ、毎度お馴染みの暴露療法です、ところでなんとなく治療風景とこの名称が結びつかないのって私だけでもないですよね。。。 昆虫法医学者のおじいちゃんと、ロシア生まれイスラエル育ちのシカゴ在住のパンキッシュなお…

「夢の地下鉄冒険列車−地下鉄の父・早川徳次と昭和をはしった地下鉄」佐藤一美

えーと、早川徳次氏関係の本2冊めですー、ぶっちゃけて、こっちが児童書なんだけど遜色ないっていうか、戦時下のストライキはこっちにしか載ってなかったなぁ。 (地下鉄工事許可免許に関してはもう1冊にだけですね、児童書に載せる内容かというと、私でも…

『アニマル・ナイトメア:動物恐怖症』#10 クマ

正直こう、≪ナショナル・ジオグラフィック≫の番組は(どうせ無料だし)、なるべくチェックはしているのですが、この番組に関しては正直内容の見当が付かず。 47分も個人の経験を延々と追い続けるのかな、と思ってしまったんですが(並べ方の問題でこの回を…

「スイス探訪−したたかなスイス人のしなやかな生き方」國松孝次

基本的に私“永世中立国”がスイス以外にあることすら、最近、国際関係を調べ始めるまで知らなかった始末なのですが、これ案外国内の意識としちゃ似たようなものじゃないですかね。赤十字の本部があるのもここ、国連の欧州本部(現在はウィーンにも事務局が出…

『アニマル・ナイトメア:動物恐怖症』#9 アリゲーター

ワニはもう、故意に人間を襲うイリエワニなども存在し(ちなみにワニとアリゲーターは種が違うそうなんですが、まあ、ここでは分類必要ないかなとw)、実際問答無用で怖いものなので別に観光客にワニと戯れて生計を立てている村の方のようになる必要性はま…

「ニュージーランドAtoZ」池本健一

A〜Zまでの各項目について述べている、という試みは面白いと思うし、日本語はそもそも横書きも縦書きも可能で英文を書くには横書きのほうがやりやすかったのでしょうが、なんでこんなにと思うくらい読みにくかったです...orz 内容がわかりにくい、というわ…

「ギリシャを知る」萩野矢慶記

まあ、ギリシャというと遺跡の街のイメージなわけですが。 実際本を借りてきてよくよく読んでもそんな感じなんですが、あと頑張って思い出すと海とか空とか、しかしとにかく風光明媚な土地という風情です。日本人観光客への期待は例に漏れず大きいわけですが…

『アニマル・ナイトメア:動物恐怖症』#8 イヌ

えーと、この回は暴露療法が使われていましたっけ、ネコの回と同じなので案外接触回数が減らせなくて(ペットだしね)ある程度はその恐怖が妥当な場合に使われるのかなぁ? この回に出てきた彼女らは、二人とも実際の襲撃のあとに恐怖症になった方らで。 し…

「遠くて近い国トルコ」大島直政

日本がなんで“金づる”とナチュラルに思われてしまうほど金を持っているのかは正直わからんというか、国際関係をやっていくうちにむしろ「ここまでとは、、、」と思わされてしまうほどなのですが、そうなると“親日国”という言葉にどうしても微妙なニュアンス…

『アニマル・ナイトメア:動物恐怖症』#7 カエル

うーん、この回、NLPプログラム(言葉による誘導で過去の記憶を書き換える)じゃなくてなにかもっと“原因を探る”ことをしたほうが良かったんじゃないのかなぁ、一応過去「自分がカエルを芝刈り機で轢き殺した」トラウマは話してましたけど、だからってな…

「天使と悪魔のイタリア」タカコ・半沢・メロジー

あちらの人と結婚された(んだと思うけど、何冊か本出してるみたいでこの本では特に触れられてなかったー)イタリア在住の女性筆者さんが。 自分の生活の周辺を項目立てにして語っていくというエッセイ。 最後の最後まで読んで初めて、一つの側面の良いとこ…