2016-05-01から1ヶ月間の記事一覧

「道のはなし(2」武部健一

そもそも「道」も「道路」も中国からすでに使われていた言葉らしくて、しかも道と出てくる場合には抽象概念が多く、道路となると完全に物理的な道でしかないという辺りも同じなのでちょっと笑ってしまったんですがwそれが文学や公式文書だけでもなく、現代…

「道のはなし(1」武部健一

この方はかつて高速道路に携わっておられてその時にしばしば高速道路がかつての「国分寺」の側を通ることから疑問を感じ、古代道路の研究を覗いてみたらそのルートの相似性がところどころで語られていた、という結構面白い経路を辿っておいでの方ではないか…

「多摩の歴史(1 武蔵野市/三鷹市/保谷市/田無市」松岡六郎/吉田 格・編集

武蔵野市はまず中央線の「武蔵境」の駅が最初に出来ました、田無が府中町と結託して駅を拒否したので、ということが説明されていたんですが、この辺のどうだったんだっけ、駅単位だとそんなにありえないわけでもなかったかなぁ。武蔵境駅が寄付によって成り…

『日本の美術65 上代の寺院建築』鈴木嘉吉・編

正直なところ「上代」というのがいつか微妙にわかっていなかったんですが(ていうか中世ってのも平安時代の院政期からが妥当なのかなひょっとして)、うーん、鎌倉よりも前、と認識していいのかな。そういや日本刀のほうで「上古刀」って湾刀以前の刀を呼ぶ…

「京都 花の名庭散歩-四季折々の美を堪能する古都案内」野田正彰/水野克比古

すごく正直、現時点で寺院巡り「京都名庭」巡りをするかというとそういう趣味ではないのですが、庭に興味がないというより、庭を作る工程に興味があるというか、まずどのような時代にどのような権力や技術の背景を持ち、どのような庭を作り上げていったのか…

「熊野大神-蘇りの聖地と神々のちから」イチから知りたい日本の神さま1、加藤隆久・監修

多分熊野三山と呼ぶのが一番妥当だと思うのだけれども(昔熊野古道に惹かれて本を読んだことがありますが挫折!)(ここで語られてる参道の類だと思うんですが、しかしこれ、どこからどこにつながっている道なのか)、まず熊野速玉大社と熊野那智大社、熊野…

「多摩川物語-上・中流七十年史」根岸律男

実際の多摩川流域はちょっと遠くて、私が認識してるのが京王線と沿っている部分府中から調布くらいまでの辺りなんですが、この「調布」というのがそもそも多摩川流域には3箇所あるんですよね(実際に布に関わっていたところらしいですが、ちょっとその関係…

「カビ・キノコが語る地球の歴史-菌類・植物と生態系の進化」小川真

私が知りたかったのは多分この本の中のA菌類と植物の共生に関しての部分、になるのかな、リグニンというのはなんでも「樹木の3大要素」だと聞いていたもののその全容はいまだに研究されてはおらず、この本の中ではフェノール化合物、と紹介されていたんで…

「新東海道物語-そのとき、街道で」新東海道物語を進める会・編

冒頭で語られていた日本橋川はつい最近気付いたんですが、まさか本当に日本橋が先に出来たんだとは…w もともと湿地の中に橋を作って、用水路を作った、という順番なんですね、で、そこが江戸の頃の五街道の起点となった、という。ただ東海道そのものはそれ…

「江戸東京歴史散歩(1 都心・下町編」江戸東京散策倶楽部

本を読み終わってまとめようとして、ついスタート地点を東京駅、と考えてしまったんですが、江戸の本でしたね、今の皇居、かつての江戸城跡地でしたっけ。正直皇居って修学旅行でしか行ったことがないんですが(もともと東海にいたので)、江戸城の跡とか見…

「エアライン戦争」別冊宝島社編集部・編

2000年の刊行なので14年前なんですが、その間の違いと言ったらこの本の中でも危ないと言われていたJALの破綻、それからのちの再生(危ないと言われてなかったところが特にないので語弊がありますが、NWとかスイス航空やルフトハンザくらいかな、…

「瓦からみた平安京」教育社歴史新書 日本史40、近藤喬一

タイトルから平安京における遺跡発掘の本かな、と期待したんですが、うーん、ちょっと系統が違うかなぁ。まああれ、瓦がどこで作られていたとか窯がどのように運用されていたとか、どこの瓦が多くどこに運ばれていたのか、そもそも日本で瓦が作られたのは法…

『週刊 ダイヤモンド』2013年12月7日号「激烈 流通最終決戦」

ところで表紙にセブン、イオン、楽天、ヤフー、アマゾン、勝者はどこだ、ということが書いてあることにネット書棚に登録しようと思って始めて気付いたんですが(むしろ雑誌の表紙って煩くてよく見ないんだよねw)、よく考えなくてもこのうち、楽天、ヤフー…

『週間 東洋経済』2013年11月9日号「スマートカー巨大市場」

んー、自動車業界そのものには正直そんなに特に不安要素はないんですが、電気自動車は予想よりかなり伸びが悪く(ステーションがない上満タンで走行100キロ程度、となるとまあそんな気は、要するに自宅からでしょ、ちょっと面倒)、ハイブリットに関して…

「空から見える東京の道と街づくり」じっぴコンパクト新書146、竹内正浩

<カラー版>空から見える東京の道と街づくり (じっぴコンパクト新書) 作者: 竹内正浩 出版社/メーカー: 実業之日本社 発売日: 2013/03/14 メディア: 新書 この商品を含むブログを見る 8本(というより、環状1号はどうも旧江戸城の内堀らしいので、7本って…

「道(2」ものと人間の文化史116、武部健一

もともと七道駅路というのが律令制の頃にあって、それからかなり時代がぶっ飛びまして鎌倉幕府の頃には「いざ鎌倉」という言葉を思い出していたんですが、御家人が鎌倉に駆けつけるための上道・中道・下道(これ読み名が謎なんですねw)があってね、という…

「道(1」ものと人間の文化史116、武部健一

すごく正直にこの本に辿り着いたのは明治初期にルートが選定されていた鉄道初期の計画のことを調べていて、まず江戸五街道が基盤にあって、と進み、甲州街道は新設(道自体は前からありますよ)、東海道はルートが変更され、中山道はもともとは東山道と呼ば…

「ダムと鉄道-一大事業の裏側にいつも列車が走っていた」交通新聞社新書036、武田元秀

ダムと鉄道―一大事業の裏側にいつも列車が走っていた (交通新聞社新書) 作者: 武田元秀 出版社/メーカー: 交通新聞社 発売日: 2011/12 メディア: 単行本 クリック: 5回 この商品を含むブログ (1件) を見る ダムと鉄道の関わりというと私が最初に知ったのは小…

『日本の美術73 備前鍛冶』広井雄一・篇

日本刀の「五箇伝」の一つで(要するに当時からあった概念ではないものの、大雑把に捉えるのにそれほど筋を外しているわけではない、と捉えるのが妥当かと、山城伝なんてのは本当にかなり早い段階から書物に挙げられてたりしたしな)、山城、相州、美濃、大…

「豊臣大坂城-秀吉の築城・秀頼の平和・家康の攻略」笠谷和比古/黒田慶一

大雑把にえーと、大坂冬の陣と夏の陣が知りたい、ということになるのかな、この時代って正直なんとなく耳では聞いているものの細かいことがよく把握出来ていないんですが、そもそも私、冬の陣と夏の陣の時期を間違えてました、あ、冬の陣が先か…。要するに堀…

「石造物が語る中世職能集団」日本史リブレット029、山川均

石造物が語る中世職能集団 (日本史リブレット) 作者: 山川均 出版社/メーカー: 山川出版社 発売日: 2006/08 メディア: 単行本 購入: 2人 クリック: 6回 この商品を含むブログ (13件) を見る 源平の時代の南都襲撃によって東大寺と興福寺が炎上し、その復興に…

「日本海軍 運命を分けた20の決戦」太平洋戦争研究会

日本海軍 運命を分けた20の決戦 (PHP文庫) 作者: 太平洋戦争研究会 出版社/メーカー: PHP研究所 発売日: 2008/08/01 メディア: 文庫 クリック: 2回 この商品を含むブログを見る 海軍、陸軍の「事典」と「20の決戦」(陸と海でちょっとタイトル違いますが)…

『東京人』2013年04月号「江戸東京を遊ぶ」

巻末まで読んで始めて知ったんですが、あー、江戸東京博物館ってもともとこの雑誌『東京人』の発行元の東京都歴史文化財団が作ったのか…、ええと、それが今年20周年となりまして(ぐるっとパスで1回、遠方からの人と1回、付属図書館に1回行ったことあり…

「有蓋ホッパ車のすべて(下」RM LIBRARY-141、吉岡心平

有蓋ホッパ車のすべて 下 (RM LIBRARY 141) 作者: 吉岡心平 出版社/メーカー: ネコ・パブリッシング 発売日: 2011/05/11 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る この本の中で「ホキ」や「タキ」という車両形式をぼんやりと眺めていて、「ホ」…

「有蓋ホッパ車のすべて(上」RM LIBRARY-140、吉岡心平

有蓋ホッパ車のすべて〈上〉 (RM LIBRARY 140) 作者: 吉岡心平 出版社/メーカー: ネコ・パブリッシング 発売日: 2011/04/21 メディア: 単行本 クリック: 1回 この商品を含むブログ (1件) を見る さすがに「有蓋」はわかるものの(蓋付きってことだよね)、ホ…

「出雲国風土記と古代遺跡」日本史リブレット013、勝部昭

出雲国風土記と古代遺跡 (日本史リブレット) 作者: 勝部昭 出版社/メーカー: 山川出版社 発売日: 2002/05 メディア: 単行本 購入: 1人 クリック: 4回 この商品を含むブログを見る 多分この本自体は単純に『出雲国風土記』とその内容における現実へのアプロー…

「平安京」日本の歴史4、北山茂夫

友人が時々平安京の構造を念頭において「つまりここは重要地区」などという話を降ってくるので必要知識として要求されるのでまずこの本を借りて来てみたんですが、やっぱり駄目ですね、平安時代の本でした、正直なところシリーズタイトルを見てそりゃそうだ!…

「明治国家と近代的土地所有」同成社近現代史叢書11、奥田晴樹

最近明治期の政治関係の本を読んだりしているんですが、その時に話題になっていたのが主にここで取り上げられていた「地租」に関してで、これはどう頑張っても税収を上げることは非常に困難で(土地の測量で耕作地が増えたことが確認されることはあるんだけ…

「軍隊を誘致せよ-陸海軍と都市形成」歴史文化ライブラリー370、松下孝昭

前に別の陸軍の本で、各県に約一つの歩兵師団があって、という説明を読んだことがあったのだけれども、要するに徴兵令が始まったのちに戦争に取られた家族が、あんまり遠いところに行ってしまうと困る、という観点を説明されると正直なところ「地域が軍隊の…

「練馬区の歴史」東京ふる里文庫1、練馬郷土史研究会

江戸の頃にそもそも八幡神社と稲荷神社以外には制約があったのだとか(あくまで新しく作る場合でしょうね、しかし八幡って地名多いと思ったよ)、この地域に中山道の板橋宿や甲州街道の高井戸宿の助郷が指定されていて、馬の供出が結構な重圧だったろうなぁ…