2011-01-01から1ヶ月間の記事一覧

『マイクロ・キラーズ』#2 脅威の殺人ウイルス:インフルエンザ

インフルエンザ−Wikipedia 人間としてぎりぎりの範囲までざっくり言いますと、潜伏期間がほとんどない致死率が馬鹿高い感染症なんてその近辺で患者が死に絶えて「終了」なんですよね。ウイルスなんて所詮単体では全く生態機能なんてないもん、生き…

『マイクロ・キラーズ』#1 脅威の殺人ウイルス:結核

結核菌−Wikipedia 結核菌そのものは空気感染はするものの空気中ではそう強い存在でもなく、日光による殺菌や換気で十分に感染を防ぐことが出来るというのですが、狭い場所で一箇所にいるような場所だとあっという間に広まってしまい。 体内に入った…

「日本銀行−何が問われているのか」川北隆雄

まずとりあえずすみません、岩波で1995年に「日本銀行」本出てました、んでやっぱり、前の物はいい本なんだけどさすがに古すぎるよね、と。とりあえず、歴史的な部分はあの本にしか載ってないので絶版状態はどうにかして欲しいものですが。 この本は主に…

「日本銀行−知られざる“円の司祭”」古川顕

著書さんご当人が書いておられる通り、正直日本銀行の歴史についてはほとんど触れられてなかったかなー、というのが正直なところですが。もともと貨幣の安定のために日本銀行って出来たんだよ! ということでひたすら調整の話。 新書の特徴でもあるのですが…

「日本銀行」吉野俊彦

日銀さん(え)は日本の中央銀行。 中央銀行というと「銀行の銀行」「お金の発行機関」というのがあれですね、思い浮かびますね。あと、金融市場によっこいしょと出掛けていくみたいなこともしてるようです。 てゆーかこの本、1963年に出てすでにかなり…

「高慢と偏見」下、ジェーン・オースティン

高慢と偏見〈下〉 (岩波文庫)作者: ジェーンオースティン,Jane Austen,富田彬出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1994/07メディア: 文庫 クリック: 4回この商品を含むブログ (22件) を見るとゆうかマジ、上下巻を読み終わってから最初にしたことは「男でもツ…

「高慢と偏見」上、ジェーン・オースティン

高慢と偏見〈上〉 (岩波文庫)作者: ジェーンオースティン,Jane Austen,富田彬出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1994/07メディア: 文庫 クリック: 13回この商品を含むブログ (41件) を見るこの話が面白いのはきっと、ダーシー卿がとんでもなく、自分でも無意…

『その時歴史が動いた』国際連合加盟〜重光葵 日本から世界へのメッセージ〜

とりあえずよく考えたら日本と他国の関係はこの番組でも取り上げていた、吉田茂さんのサンフランシスコ講和条約(日本の地位回復)で概ね回復しており、ソ連に国際連合の加盟に反対された理由も概ね「アメリカの子分だからー」というだけですし。 ある意味、…

『核クライシス』第2集「核兵器開発は防げるか・IAEA査察官 攻防の記録」

なんでもウラン濃縮が90%になると核兵器が造れるそうで、そして約10%くらいで充分発電にはコトが足りるわけで、その数値の差としてはそれなりのものがあるとはいえ、技術的に壁があるわけではなく。 濃縮を繰り返せば濃度は濃くなっていく、というのが…

『核クライシス』第1集「都市を襲う核攻撃・地表爆発と高度爆発」

高いところで核が爆発すると電磁パルスによってインターネット回線を通じて離れたところにあるコンピュータまで破壊されてしまう。低いところ、高層都市で核が爆発するとビルによって衝撃波が乱反射を起こし、昔実際に長崎と広島に落とされた時代の数倍から…

「国連広報官−国際機関からの証言」吉田康彦

基本的にはある程度以上の規模の国には外交エリートとでも言うような人たちがいまして、この人たちが概ね国際関係機関などから専門家として外交を引っ張っていき国との連携を計り、それはまあ、国が支援し送り込むという形で行われるわけですが。 日本人で活…

「人間の安全保障」アマルティア・セン

私が欧州に関してほとんど知識がないのは、私が生まれつきに(多分遺伝)組織化硬直化したものを理解することが出来にくいという個人的な事情に寄るのですが、それでもまあ、一旦入ってしまうと中の“ルール”によって判断することは避けがたく。 なんというか…

「国連改革−「幻想」と「否定論」を超えて」吉田康彦

読むたびにテイストが全く違う国連の本、5冊目。 2003年の出版ですが、わりと常任理事国入りに関しては興味が薄いらしく、むしろ日本の世論が極端だよなぁ、と遠くから眺めているような風情です。事務総長の言い分に反することを絶対視し、それに逆らう…

「国際連合−その光と影」明石康

国際連合の本、、、何冊目か忘れた、基本的に国連に深く関わった明石さんの本のいいところは少しでも世界情勢に興味があれば「面白い」内容になっていることかと思うんですが、その分ちょっと多面性に欠け、とはいえ人道的には問題ないかなと。 (国連が正義…

「カラシニコフ(2」松本仁一

もともと著者さんご当人がアフリカと中東専門のジャーナリストの方とのことで(しかし、あの偽造カラシニコフの村の取材とか、本当に日本で流れてるんでしょうか;)、この『カラシニコフ』もその地域を扱った1巻のみの予定だったようなのですが。 あの本を…

「カラシニコフ(1」松本仁一

正直有用な武器なんてものは“彼”が開発しなくとも、いつか誰かの手で世に出たのではないのかな、とも思わないでもないですし、ある意味で銃の構造において「隙間を大きく開ける(ことによって作動障害を起こさせない)」という完全に意表を突いたやり方は、…

「最新中東事情」丸山徹

“特派員の見た五〇〇日”がサブタイで、もともと現地記者をしていた時期の前後で書いていた雑誌などの記事をまとめたものらしいんですが、文章が、というのではなくて内容心情的にすごく読みやすい本でした。中立を謳った本でもないんですけどね。 国は6国、…

「イスラエル」目で見る世界の国々1、S・C・ファインスタイン

イスラエルってのはそもそも、んーと、どっからカウントするのが妥当なのか、というのもまず迷うんですが、大雑把に19世紀ころのヨーロッパの情勢下で白熱した“シオニズム運動”というユダヤ民族の故地であるエルサレムの地へ戻ろう、という思想によって始…

「FRB−ドルの守護神」中尾茂夫

FRBというのはアメリカの連邦準備金制度のことを指すのですが、なんかどうも“中央銀行”を作るのは嫌だったみたいなんですよ、どう見てもNY銀行がそれを担うのに相応しいと思うんですけどね、全部で12銀行の地域ごとの集団なのだとか。 というかもとも…

『天国からの最後の歌声』#2

バヌアツ−Wikipedia メラネシアの民族固有の、西洋文明に押されて消えゆく歌を残そうという、オーストラリアの音楽プロデューサー、アンソニー・コッピング氏。 イリアンジャヤ(インドネシアのパプワ州)での収録でアルバムを作るだけの数が揃わず…

『天国からの最後の歌声』#1

パプア州−Wikipedia いや、情熱そのものはけしてわからないでもないんですが、なんでそもそもこんな政治的に不安定な土地を選んで行くのかな。というか、お金を要求された時に払わないほうがいい、という頭はあるみたいなんですが武器持ち出される…

「戦争と救済の文明史」井上忠男

“赤十字と国際人道法のなりたち”が副題、そもそも日本人て赤十字は好きだろうと思うんですが(ユネスコと似た文脈で)、国際人道法に関してはピンと来ないんじゃないのかと思うんですが実際に過去においても調印せず。現在は、まあしゃあないかと。 (さすが…

「国連新時代−オリーブと牙」外岡秀俊

1994年出版の国連の本で、今のところ他に2007年の本を読んでいるわけですが、日本の「常任理事国入り」の課題はこの頃からあったんですね。 2007年までの変化ときたら、ドイツとだけ組んでいたところが、インド、ブラジルとも(常任理事国のない…

「国際連合 軌跡と展望」明石康

やーん、この本欲しいぃw とか言ったらなんか誤解を招きそうですが、アフリカの内紛もソマリアもカンボジアも、歴代事務総長も(一人ずつが5年で再選も少なくない分少ないですね、今8代目?)ちゃんと載ってるし、アジェンダ21とかリオ宣言とか、オタワ・…

「NATO−変貌する地域安全保障」谷口長世

ええとまあ要するに、北米(アメリカ・カナダ)と欧州の安全保障制度のことで、ある程度有名になったのはいくつかの紛争に出張ってきてからと思いますが。 別にNATO軍てのがいるわけじゃないよって今どうなんだっけか、この本の発行が2000年で、とり…

「なんかあるぞ!国連ボランティア」上田省造

“カンボジア選挙監視員の野次馬ノート”というのが副題、国連関係の本は今までえーと、3冊読んできていますがこの人はその末端。似たような活動範囲の“文民警察官”(日本の警官から選ばれて武器不携帯の人たちですが、今はないのかなぁ?)というのは初めて…

『クローズアップ現代』コソボ“独立”をめぐる攻防〜EU VS ロシア〜

コソボ地位問題−Wikipedia コソボってのは旧ユーゴスラヴィア方面(ふざけた言い方しなさんな)(しかし本気でこれで怒られる気がしない...orz)の自治区、、というかつい最近一方的に独立宣言してしまったのですが、これをEUが容認した、という…

「赤十字とアンリ・デュナン−戦争とヒューマニティの相剋」吹浦忠正

赤十字をナイチンゲールの作ったものだ、というふうに勘違いしている人はどうも現代にもいるらしいのですが、彼女は戦場での手当ては行ってはいたものの、それを組織化恒常化することには疑問を抱いていたらしく。 ただし、一度立ち上がった赤十字には尽力す…

「人道的介入−正義の武力行使はあるか」最上敏樹

とりあえず国連・安全保障理事会で裁可して送られるPKO(平和維持軍)はそもそもこの本で語られている“人道的介入”の例にはならないのだというのですが、それは曲がりなりにも国連が、国の主権よりも、上位とは言わないけど越えたところに存在しているか…

「国連の政治力学」北岡伸一

2007年の本で多分国連の本としてはピッチピチの最新版かなと、2004年くらいからの文章をまとめた本なのですが、まとめた時点での注釈も入ってます。しかし外交官で51歳の方が出てこられた時、若い若いと繰り返しておられたのでかなりのじじ様かと…