きりすと教

「ダ・ヴィンチ・コード」下、ダン・ブラウン

聖杯っちゅーのは、えーと、テンプル騎士団が見つけたとされている人類の叡智がどうの財宝がどうのってそういうシロモノでしたっけか(日本人にはこの単語そのものくらいしかいまいち実感がないんですよねぇ、なんか追われてる物くらいにしか)(もうちょっ…

「ダ・ヴィンチ・コード」中、ダン・ブラウン

正直言って、この話を読む前にどんな期待(もしくは偏見w)を持っていたんだかを上手く説明できないのですが、なんとなくもうちょっとこう、謎解き部分は「扇情的」な内容を想像していたような気もしますし、逆に現代事件部分がここまできっちりとエンター…

「ダ・ヴィンチ・コード」上、ダン・ブラウン

一言で言うと図書館に2セット並んでいたから借りた、というだけの動機なんですが(評価が高い本を読みたい気持ちはわかるんですが、最新ランキングだけが好きな人多いの謎ですねぇ)、思ったより面白いというかメインの“謎”はまあ置いといて。 むしろ登場人…

「バチカン−ローマ法王庁は、いま」郷富佐子

前半が先代ローマ法王(私はどっちかというと教皇表記派ですがw)ヨハネ・パウロ2世に関しての評判、後半が今のベネディクト16世に関してを主に扱ったバチカンの本で、この時点でかなり時期が絞られている上に、この著者の女性記者さんがそもそもバチカ…

「ローマ教皇検死録−ヴァティカンをめぐる医学史」小長谷正明

ローマ教皇というのはとりあえず、カソリックの首長であって相対的に見てキリスト教徒の中で一番偉い人で(プロテスタントや東方正教会は“代表”はしてなくても、まあ、キリスト教会の中での最高位とは言ってもいいかなと)、検死というのは遺体の表面観察に…

「ガリカニスム−フランスにおける国家と教会」エメ・ジョルジュ,マルティモール

そもそもヨーロッパの国々では「ローマ教皇によって各国の王が任命される」という建て前がありまして(これはどうも、ローマ帝国からのつながりなんですが、これ自体もまたややこしい歴史が)、とはいえ、実際にはそれぞれの国の現実、“俗世の権力”によって…

「生贄たちの狂宴(下」デヴィッド・ヒューソン

本を最後まで読み終わってみると、何人もの思惑が絡み合った非常に複雑な「仕掛け」だった、ということが判明し、正直、この犯人の動機がわかるか、というとそういうことはないんですが(でも同情の一つも請うでもなく、さっさと消えてしまっていますし、そ…

「生贄たちの狂宴(上」デヴィッド・ヒューソン

まあものすごく正直に申し上げて「イギリス人が書いたイタリア・ローマ」の警察小説、というのが妙にしっくりくるのは多分後知恵というものだとは思うんですが、でも、主な語り部である相方を悲劇的に失ったばかりの若手警官を筆頭に。 今まで順調に歩んでき…

「修道院−祈り・禁欲・労働の源流」今野国雄

修道院というのは宗教者が自身の信仰を高めることを目的とし、人里離れた場所で祈りの日々を送る、というのがその主要コンセプトである宗派のことを指していうのですが。自分たちだけででがっつりと自給自足に足るほど作ってるとそもそも祈ってる暇がなく。 …

『禁断の聖書』#3 ヨハネの黙示録

ヨハネの黙示録−Wikipedia ≪黙示録≫というのは基本的に発生したのは弾圧の時期、というところまでは確認の取れる事実であってそれ以外の解釈は自由、というか、ありていに言って「なにが書いてあるんだかわけわからん」という内容のものらしいんで…

『禁断の聖書』#2 キリストのライバル

ギリシャのアポロニウスにはイエス・キリストの生い立ちと酷似した伝承と生き返りのエピソードが、サマリアのシモンには空中浮遊の奇跡が、マリア崇拝の胸像はエジプトの女神イシスがモデル、ワインとパンを“血と肉”に見立てる儀式はミトラス教徒の秘儀。 あ…

『禁断の聖書』#1 テンプル騎士団

テンプル騎士団−Wikipedia テンプル騎士団というのは十字軍がエルサレムを陥落した後、一人の修道士が言い出して作られることになったのだという巡礼者たちを守るための騎士団、最初に与えられた本拠地がイスラエル(要するに後のユダヤ教)のソロ…