「戦国武将を育てた禅僧たち」小和田哲男

この本を手に取った時点でだいたいあの辺が出てくるんだろうなー、と半ば予想してまして(一回でも読んだことある人だとだいたい覚えてると思う、強烈だもん)。
で、やっぱり出て来たのが雪斎さんだったんですが今川家の。
というか今川義元氏の台頭する理由っていうか通り越して原因っていうか。
禅僧であるというテーマからは外れてしまうからあんまり踏み込めなかったんじゃないかなとは思うんですが、やっぱりあの人面白いよね。
そもそもあちこちに禅僧がいることはわかったし、その中ではわりと実践的なことを勉強していた足利学校が評価されていた、というのも正直説明されたら十分理解出来るものの、なんでまた足利学校がそんなことになっていたのかがよくわからなかったし。
あの流行みたいなものがどっから始まったのかも微妙に謎…。
確かに似たような時期に次から次へと迎い入れられているのはわかるんですが。
語られていたことはほとんど全て良かったし、まあまあ、知らないことなどもあって、満足したと言えば言えるんですが、だいたい禅僧たちがどこから来ていたのかのネットワークもわからないでもなかったしね。
ただ、この状況に至るまでがどうしてだったのか、という分析も読みたかったよなぁ正直、というのが本音ですかね。
 
あと、禅僧と言えばぽちぽちと出てくる外交僧なんてのも思い出すんですが、あっちは別に禅僧とは限らないんだよね。
戦国時代に急に始まったのか、それともその前の時代なのかとか、そういうある意味で研究待ちのジャンルみたいなところもあるのかなぁ、子弟教育は大事だよね。