2011-02-01から1ヶ月間の記事一覧

「貿易摩擦の社会学:イギリスと日本」R.P.ドーア

むしろ“貿易摩擦”そのもののことよりも、その摩擦そのものを入り口にして、日本とイギリスの企業の在り方を主に語り、「まあ良いものではないかと思うけども」著者さんの国、イギリスで導入するには「ちょっと世界一高く付くかもね」という結論に至り。 確か…

『アウトブレイク:病原発生と感染ルート』#4 黒チフスの呪い

“ボリビア出血熱の発生の背景と制圧の経緯”(日本獣医学会 “黒チフス”とボリビアの地で呼ばれたその出血熱の正体はウィルスで、それが空気感染も接触感染もしないというところまでは治療スタッフにも医者にも感染していないことではっきりしていたのですが、…

「黄土を拓いた人びと 生活の世界歴史2」三田村泰助

正直、この本の一冊めが古代オリエント(エジプトが主ですよ)の本だったのと、またいかにも初期っぽいタイトルだったのですっかり勘違いしていたのですが、ほとんど中世だよねぇこれ、というか、中国の時代区分って微妙にわからないんですが、明から近代が…

『アウトブレイク:病原発生と感染ルート』#3 911号室の殺人鬼

重症急性呼吸器症候群−Wikipedia 最初の感染率の高さから「空気感染」が疑われたものの、後々の研究によってどうやら「接触感染」ではないかという結論で落ち着き、そのおかげで制圧が出来たのだ、という証言があったんですが、前に見たペストの回…

「1997年−世界を変えた金融危機」竹森俊平

“アジア通貨危機”というのはまー、ものすごく大雑把にいってタイで始まり、東南アジアの数国を巻き込み、アジア圏ナンバー2である大国・韓国にまで至ったという政府の債務不履行のことで(大味すぎませんか)(さらに単純に言い過ぎると支払いに使うドルが…

『アウトブレイク:病原発生と感染ルート』#2 連続殺人バクテリア

O157−Wikipedia O157はちょっと私が誤解していた部分もあったんですが、あくまで食中毒であって、人間の間での感染はせず(排便に触れるような場合も、口に入れなければ問題ありません)、非常に繁殖力が強いとはいえ80度程度を2秒で死滅。 それ…

「フィリピン」目で見る世界の国々3、M・M・ロジャース

東南アジアの一国、複数の島で構成された日本の国土から北海道を引いた程度の国土で、なんちゅーか、最初の島の紹介の時点で首を竦めてしまっていたんですが、どうもかなりの割合で島の名前を存じ上げていますね(首都のあるマニラなんてのはまた別として)…

『アウトブレイク:病原発生と感染ルート』#1 まだらの怪物の復活

天然痘−Wikipedia ある意味で一番恐ろしかったのは1963年のこととはいえ、福祉意識の高いスウェーデンの片田舎でもなんでもない首都ストックホルムで。いくら患者当人だからといって素人が医学辞典さえあれば症状から到達できる“天然痘”という…

『現代テロリズムの進化と戦術』#3 ウェブサイトと自爆テロ

ロンドン同時爆破事件−Wikipedia ものすごく正直に言えばこの回で聞いたテロ組織のやり方って一番似てるのはアメリカのやり方ですよね、方向性や効果のあるなしに細かい違いはありますし。それが彼らの皮肉なのか、それとも自然にそうなってしまう…

「世界秩序の崩壊「自分さえよければ社会」への警鐘」ジョージ・ソロス

とりあえず、「アジア通貨危機はやってねぇ」(信じますけど、むしろ通貨危機で儲けるなんて発想を考え出したことに対しての非難だったんじゃないのかなぁ?)、旧ソ連邦の崩壊に関しては幾つかの国に教育機関と情報公開機関を作ってはいたけどね、というと…

「古代オリエントの生活 生活の世界歴史1」三笠宮崇仁

大雑把に地域はエジプトから中東一帯、“生活”が主題になっているだけあって国そのものよりも地域性のようなものが重視されてはいますが、いずれにしろファラオを頂点とする支配の制度を避けてまともに語れるはずもないわけで。 エジプトとメソポタミアにまず…

『現代テロリズムの進化と戦術』#2 アルカイダ・コーリング

スペイン列車爆破事件−Wikipedia えーと、2004年3月、スペインの首都マドリッドで起こった爆破テロがメインとなっていて、テーマとなっていたのは「携帯電話による起爆装置」のようだったんですが、事件の主犯はアルカイダ系? これ、アルカイ…

「グローバル経済を学ぶ」野口旭

正直、なにか読みながら「正しいとは思うんだけどなんか引っ掛かる」と思い続けていたんですが、適者生存と生物多様性だよな、という結論に達しましてね、しかしそうとわかってみると案外この著者さんはそのことちゃんとわかった上な気もする。 日本人、じゃ…

『現代テロリズムの進化と戦術』#1 人質ビデオによる声明

モスクワ劇場占拠事件−Wikipedia 上記モスクワ劇場の事件が2002年10月、もう一つの誘拐事件はイラク攻撃のあとですのでそもそも時期が離れているとわかりそうなものですが、“宗教スカーフ禁止法”のフランスの施行が2004年9月。なんで同…

『インサイド9/11』#4 エンド・ゲーム

国防省に(あの五角形の建物ですね、可愛い)三機目の旅客機が突っ込み、ツイン・タワーのサウス・タワーが崩れ、じきにノース・タワーも崩れると悟った消防士たちや避難者たちは、、、ええと、なんで生き残ったんでしょうか、6階まで階段がなんとか残って…

「NICS−工業化アジアを読む」トウ照彦

んーと、ざっくばらんに言うといわゆる先進国(欧米+日本辺りですね)の影響力が低下したのち、中東の産油国を中心にしたOPECが台頭。 その影響力がやはり低下すると共に欧州の周辺地域とアジア数国が力を伸ばし(>これがNICS)。さらにその後、2…

『インサイド9/11』#3 ゼロ・アワー

2001年9月11日(なんでも夏休みが終わってからのほうが混乱があっていいだろうとの日程)、貿易センタービルのツイン・タワーのそれぞれに、一機ずつの飛行機が突っ込んだというテロ行為までが語られ、その後のことは多分4話に。 幾人かがチェックに…

「金融入門 新版」岩田規久男

まあ、日本人で“金融”というとシンプルに字面を解体して「金の融資」、金貸し辺りにイメージがすっ飛んでしまう人もそれほど少なくないような気もしますが。 バブル崩壊以降、ほとんどゼロに等しい銀行の金利にもそれほどさして堪える様子もなく、危険信号が…

「サミットクラシー」船橋洋一

1975年に二度の石油危機を乗り越えたあと(ベトナム戦争によって低下したアメリカの経済力の替わりとされ、日本を体制側に組み込む、という裏目標があったそうなのですが)、フランスとドイツ(当時は西独)の当時の首相によって提案され、イギリス、ア…

『インサイド9/11』#2 カウント・ダウン

すごく正直、、、こういう言い方をするのは本当になんなのですが、面白かったです、いや、計画してるのがテロリズム行為だってことはちゃんとわかってるし、その後の結果だって多少なりと見てはいるんですが、準備自体は微笑ましいんだよなぁ。 そして、私は…

『インサイド9/11』#1 オサマ・ライジング

んーと、とりあえず真偽のほどはよくわからないんですが、一つだけ普通に気になったのが「イスラエル本体は狙わないんですか?」ということなんですが、うん、実際にアメリカのユダヤ人集会(ちょっと過激派、しかし殺されるほど偏ってもなかったような?)…

「石油を読む−地政学的発想を超えて」藤和彦

個人的に「ああ、地政学も読まないとな」とリストにある入門書をチェックしなおすという段階なので超えるもへったくれもないわけですが、中国が地政学的なしがらみで石油を輸入する国を間違えてるかもね、と言われると、ああ、すっげーありそう、と思います…

『チェイシング・タイム』#13 東京

東京−Wikipedia まあ調べるまでもなく公用語の指定なし(公用語と事実上の公用語が違う国もありますが、多分指定してもしなくても変わらんよな)、日本語のみが通用し、簡単な英会話が出来る人はぽちぽちいるもののテンポが速く、通り過ぎる人も多…

『チェイシング・タイム』#12 シンガポール

シンガポール−Wikipedia えーと、まず公用語がよくわかりません、とりあえず国家はマレー語で歌うそうです、英語の通用率は低くはないそうですが、中国系住民は多いものの基本的に他民族国家で、1965年にマレーシアから独立、といわれています…

『チェイシング・タイム』#11 上海

上海−Wikipedia 英語は浸透し始めたばかり、親切で好奇心が強く、なにかやってるとすぐに寄ってくる国民性ながらなんかアテになんない! 中国は上海です、中国語の発音難しくてロンドン在住の男女二人組には会話集見ても喋れません(てかピンインっ…

「戦場の現在(いま)−戦闘地域の最前線をゆく」加藤健二郎

まあ、日本人でこの手の、“現在”の戦場の本を書いている人というのは、それが職業である自衛官の本(は仕方のない諸事情により大変少ないわけですし、イラク関係はぽちぽちありましたね)でもなければ多少変わっているというか、著者さん本人が多かれ少なか…

「穀物メジャー−食糧戦略の“陰の支配者”」石川博友

もともと6社あったところで1社潰れて、5社に、という時点で1981年発行なので一体その後どのほど状況が変わったのかが正直よくわからないのですが。 さらに5社のうち3社がユダヤ系、ユダヤ系の一つの特徴として一族会社ってのがあるのですが、もとも…

『チェイシング・タイム』#10 プラハ

プラハ−Wikipedia えーと、シドニーとガーナ出身男性二人でロンドン在住? だったかな。 毎回思い出すのに苦労するので、今回からメモ書いてみることにしました、残り4回しか残ってないのが問題なような気はしないでもありません(少し)。198…

「国際金融入門」岩田規久男

母上が同じ人の『金融入門』を借りてきて、続いてこの本を読んでいるのですが「国際金融のほうがダイナミックで面白いわー」という意見には賛成しがたいものがあるように感じていますこんばんは(なんで挨拶)。 というか、ファイナンスファイナンス(不均衡…

『チェイシング・タイム』#9 マラケシュ

んーと、モロッコの“南方産の真珠”と呼ばれる都市、でえーと、モロッコそのものがアラビア語を公用語としたフランス語が通じる国で、確か今回の参加者はイギリス人のカップルだったような気がするので、フランス語は喋れるものなのかな?(半々?) イスラム…