2011-04-01から1ヶ月間の記事一覧

『建築の世紀』作家のユートピア(旧山本有三邸、旧徳富蘆花邸)

イギリスのチューダー様式(というかむしろイギリスの伝統建築が漠然とチューダー様式と呼ばれてるというのが実情らしい)と日本の建築の折衷である“旧山本有三邸”。 もともとの建築様式では客間に相当する入り口の側暖炉を持つ空間を家族のために改装し、戦…

「井の頭線 沿線の1世紀」鎌田達也

他にもう一冊、同じシリーズで小田急の本があるもので、ひょっとしたら鉄道会社(どうも同系統の発足をした会社みたいですね、合併と分離を繰り返して今は全く別の会社に)の括りでそういう選択になったのかな? とも思ったのですが、これを見てるとそういう…

『失われた文明 インカ・マヤ』1、アンデス ミイラと生きる

まあなにぶんにも、日本はその辺に埋めておいて自然にミイラになるような気候風土ではないし、西洋もその辺は似たり寄ったりなんではないかと思うんですが。 しかしまあ、スペインがインカ帝国のミイラを焼いたのは別にいいかなっつーか。 民衆のミイラはと…

「レバノン−アラブ世界を映す鏡」小山茂樹

中東地域で今まで多少はまとめて読んだのが、イスラエルとレバノンのみなんですが、シリアやクウェート、イラン、イラクのように時にイケイケではない分、近年国内外の方針が「イスラエル怖い」で固まっているようです、、、なにした一体。 レバノンは唯一キ…

「キルギス大統領顧問日記−シルクロードの親日国で」田中哲二

さて、サブタイトルに“親日国”という表現はあるのですが、正直にこの本の中でさえも徐々に目減りしていくのを見て果たしてそう受け取っていいのかどうか迷うんですが。まあむしろ、この田中氏の大統領顧問要請が最高潮でその後に波が引いた感じ? 国連から派…

『地球ドラマチック』我らがピッツァ

イタリアの話を聞いていると、大抵なんかこう、要領が悪いというか近代的じゃないというか(今は現代です)、だんだん現代文明への疑問が湧いてくるのが不思議ですが。 実際番組もそんな感じで構成されてたんで、、、皆そう思うんですね。 小麦粉練って薄く…

「ソ連共産党書記長」木村明生

んーと、1987年発行でゴルバチョフ時代、ソ連崩壊前、というのは見ればわかるんですが、ひょっとしたら直前かしら? と思ってないで確認すればいいようなものです。 ソ連邦の“共産党書記長”というのは大統領相当の最高会議幹部幹部長(長い!)(兼任し…

『建築の世紀』実業家と書物とバンガロー(晩香盧、青淵文庫)

渋沢栄一−Wikipedia 故渋沢栄一氏の縁のものを集めた≪渋沢史料館≫の中の一画。 彼の私邸周辺が空襲にあった時、残ったのがこの二つの建物なのだそうです。 “晩香盧”は客を迎え入れるための場所で。 “青淵文庫”は彼の膨大な書籍を入れるための書庫だ…

『世界遺産』#544 ピコ島のブドウ園文化の景観(ポルトガル)

ピコ島−Wikipedia 土は火山灰土、つーかぶっちゃけて溶岩。井戸には海水が混じるので干潮を狙って水を汲まなければならず、降水量も多いとは言い難いよーですね(いいブドウが出来るらしーんだけどね)(収穫前後は雨ないほうがいいんだって)。 な…

「神聖ローマ帝国」菊池良生

すごく正直、いまいち聞き覚えのない国の名前で場所はほぼ現在のドイツ。 そして私はぽちぽちとエピソードのつまみ食いをしてはいるもののヨーロッパ通史には疎く、一応“ローマ帝国”の知識くらいはあるのですが、なんというのかなぁ、「建前としてのヨーロッ…

『世界同時3点ドキュメント』第8回「米中1万キロ・売れ筋商品を急送せよ」

まず、中国に生産委託したアメリカの靴メーカー。 それを請け負った工場。 そしてそれを運ぶ業者、という3点で、工員の腕はいいものの(地域格差が酷くて向上心が強いんですな)中国のライフラインってひでーなー。という内容でした。。 飛行便の予約してた…

「帝都ウィーンと列国会議」幅健志

“会議は踊る、されど進まず”というのはその当時、ウィーンですげぇ人気のあったじいちゃん将軍の言葉なんだそうですが、どうもこう「踊ってる」から「進まない」という意味ではないようで。というか実は会議の進まない理由はざくざくあり、せめて踊るくらい…

『新シルクロード 激動の大地をゆく』第2集/シバの女王の末裔たち

“シバの女王”というのは、イスラエル古代の最高の知恵を誇るソロモン王の時代。 彼と知恵比べをして負けてしまった後、子種をもらって帰ったのだ、だから、この地域の王族はソロモン王に連なるのだ、という伝説の持ち主で、実在の可能性もあるもののその確認…

「東インド会社」浅田實

後にインド支配するまでに膨れ上がったのだという。 どこまでもどこまでも商業に拘っていたのだという長い歴史を持つ会社の本、初期には一応、新と旧とに別れていたようですがあまり語られることもなくなし崩しに合併してしまった模様ですよ。ちなみに株式の…

「カイロ」牟田口義郎

エジプトの大雑把な通史、と探してみたところものすごく分厚い本しか存在せず、、、なんとか頑張って検索してみたのが“世界の都市”シリーズの一冊だったんですが、結果的に大当たりでした、というか、都市が現在の位置として形作られていく経過までを、とい…

『世界遺産』#543 ヴァル・ディ・ノートの後期バロック様式の町々(イタリア)

ヴァル・ディ・ノートの後期バロック様式の町々−Wikipedia 1693年1月9日及び11日に発生した地震により、シチリア島東南部の街が壊滅し。 約9万人の犠牲を出し。「復興を!」と言って造ったのがシチリア・バロック様式の街並みっつーのはイ…

「イラク」田中宇

確かアメリカのイラク攻撃(一身上の理由によりこの呼称、まあ、特殊思想というほどではないかと)の直後辺りに本屋でたまに見かけた関係上、この事態の直後に出された本なのかな、と思っていたのですがほとんどその直前。 出版された時点でことがどうなって…

『世界遺産』#542 万里の長城(II)(中国)

明−Wikipedia 明というのは中国の王朝の一つでこの前が元王朝、元はいわゆるモンゴル族が中国で作った政権で、そもそも実は中国ではそんなに珍しくないんですが、異民族政権。 ぶっちゃけて統治に飽きたから自分たちの土地に戻ったとも言われてます…

『食彩の王国』#181 ケチャップ

ケチャップ−Wikipedia 日本にはケチャップは“文明開化”の後に伝わってきたのかな? トマトケチャップ=ケチャップというのは、日本に伝えたアメリカも今はほとんどその認識のようなんですが、どうもこれ18世紀にイギリスから伝わってきた時にはそ…

「日本の私鉄13 京王帝都」カラーブックス・第2シリーズ、道村博

もともと京王軌道(軌道ってのが路面電車のことみたいですね、ただ、2両編成だったっぽいから普通に路面電車としてイメージされてるのとは違うのかも、この辺の分類は正直まだよくわかんないです)、そして帝都電鉄という二つの会社が合わさったのでこの名…

『世界遺産』#540 エオリエ諸島(イタリア)

エオリア諸島−Wikipadia Wiki君の記述に合わせまして表記はエオリア諸島としますが。 シチリア島より北方、ティレニア海南方の島々に付けられた名前だそーです。 正直、聞いてて珍しい気はしないんだけど、世界遺産ってどうしても欧州寄りの価…

「ポルトガル史」アルベール−アラン・ブールドン

いわゆる完全な編年体の本というのではないかと思うのですが(中国でのそれは数年単位なんですけどね、これを君主に置き換えての通史)、事件の大雑把な概要しか描かれていないというか、なんっつーか諸外国の影響を受け続けなんだなぁ; 目立つところでイギ…

『美の巨人たち』村上華岳/裸婦図(日本)

村上華岳−Wikipedia 番組の中であんまり花街と絡めて語られてたもんで、そこの生まれなのかしらと思い込んでいたんですが、どうだろ? 実の両親と別れて暮らし、13歳の時には実父は亡くなり、実母は再婚して行方不明(とゆーか、息子に嫁ぎ先を明…

「地下鉄の本」PHP雑学ライブラリー、PHP研究所

地下鉄の本って今何冊めだっけ(わりとこの手の一つのテーマで読み重ね、ということはよくしてるのですが、歴史の本と違って重複多くて当然なのであんまり数えてない)。 まあいいや、ざっくばらんに現在の東京メトロ、都営地下鉄、大阪市地下鉄とその他都市…

「福祉国家の闘い−スウェーデンからの教訓」武田龍夫

正直、悪い本ではないとは思うんですが後味が良くないっつーか。 “スウェーデンを極端に美化する傾向”からすると純粋にショッキングな本ではないかと思うのですが、そっからちょっとでも離れてるとこの本自体が鼻に付く。なによりも、スウェーデンを題材に「…

『食彩の王国』#178 マッシュルーム

マッシュルーム−Wikipedia 中国のフクロタケ、日本のシイタケと共に世界三大食用キノコの一つとして数えられるそうです。うーと、原産国はフランスってことになるのかな? あ、でも古代ローマの時代にも野生のマッシュルームが存在してたっていうし…

『建築の世紀』「江戸前」ビルディングの粋(旧太洋ビルディング、近三ビルディング)

東京神保町の一画に、まだほとんど商業ビルなんてものがない時代に建てられたのだという“旧太洋ビルディング”(現・丸石ビルディング)。 この辺は通っていたので近くのレンガ塀なんかに見覚えがありますが。 ちょっともともと古い建物が寄り集まってるんで…

「物語 バルト三国の歴史−エストニア・ラトヴィア・リトアニア」志摩園子

“バルト三国”というのはもともと、「政治的に同じ立場にいる国」がWW1の前に連係せずに動いたことを嘆くところから概念が生まれ、まあ要するにソ連邦に組み込まれたのち、その干渉が緩んだ頃にもともと縁のあった北欧の国(エストニアがフィンランドとつ…

「京王線・井の頭線 むかし物語」京王エージェンシー(無料配布品)

どうも京王電鉄で配っていた無料配布の冊子らしく、図書館に入っていたのも多分地元だからなんでしょうね(どうりでネット書店のデータにないわけだ)。 若干困ったことに、駅が中心だったのでちょっと微妙にピンと来ないw とはいえまあ、駅名くらいはさす…

『建築の世紀』美しい、農家(旧宮崎家住宅、旧小山家住宅)

2007.05/24放送(東京MXTV) 先に紹介された“旧宮崎家住宅”。 囲炉裏に土間、カマドに萱葺き屋根という典型的な農家スタイルで(要するに日本人が想像するような)、今になっても残っているだけあって洗練されていて大層素敵。でもいわゆる“近…