『天国からの最後の歌声』#2

バヌアツ−Wikipedia
メラネシアの民族固有の、西洋文明に押されて消えゆく歌を残そうという、オーストラリアの音楽プロデューサー、アンソニー・コッピング氏。
イリアンジャヤ(インドネシアのパプワ州)での収録でアルバムを作るだけの数が揃わず、ソロモン諸島の親友パスカルさんに頼るもすでに歌のほうが西洋化、ないしはキリスト教の賛美歌とすり替わってしまっていて、精霊信仰の地に行けば今度は精霊に呪われたか歌を収録した呪医が病に倒れ、なんとか回復してくれたもののそれ以上の録音はかなわず。
資金も不足してきたのでオーストラリアに帰るものの、スポンサーは見付からず。
行き詰ったところで「バヌアツの精霊に頼ろう!」とか言い出すアンソニーさんはもはやぶっ壊れているというか、うんまあ、頼もしいと言えなくもない、村人らとの交渉でもなんでもそうですが、非常に腰が低く粘り強く辛抱強く諦めない(しつこい)。
で、バヌアツのタンヌ島に行きましたらばその地はアメリカと結構仲が悪くないもので、習慣は残っているものの歌に賛美歌の影響が反映(音楽って素直だなぁ)。


ならば! とアンブリム島に行き、やっとこ文明と共存している習慣を残した島と出会うことが出来ましたっていうか、あれどう見ても共存済みだよねぇ;
で、なにか考えがあるらしい村の聖者の歌を収録させてもらい。
お茶目で声の出し方は秘密らしい精霊もどきにも出会え、浮き浮きと帰ってみたらやっとこオファーが。そして彼らの生の歌を一枚と、音の断片を収録したものを楽曲と組み合わせ、パスカルさんともう一枚、メラネシアの影響のCDも出すそうです。
まあ“価値”を彼らに認識して残して欲しいなぁ、というのは本音だよね。